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大義を忘れるな 革命・テロ・反資本主義
 
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大義を忘れるな 革命・テロ・反資本主義 [単行本]

スラヴォイ・ジジェク , 中山徹 , 鈴木英明
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 5,040 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

グローバル資本主義そしてリベラル民主主義に支配され、高度資本主義の加速する現代にあって、その潮流に抗する真のラディカリストは如何に考え闘争すべきか―フランス大革命、ボルシェヴィキのロシア革命、毛沢東の文化大革命が、人類の普遍原理を追求し、大流血と恐怖政治の悲惨な結末に終息したのはなぜか。ハイデガーとナチズム、フーコーのイラン革命も視野に、裏切られた革命の数々の検証から、反資本主義闘争にとっての火急の要請を根源から問い直す、画期的な理論成る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ジジェク,スラヴォイ
ヨーロピアン・グラジュエイト・スクール教授。ロンドン大学バーベック・カレッジ人文学ディレクター。スロヴェニアのリュブリアナ大学教授。ラカン派マルクス主義者として、その多彩な活動は世界の思想界を活性化し続けている

中山 徹
一橋大学大学院言語社会研究科准教授。イギリス文学

鈴木 英明
山脇短期大学准教授。イギリス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 750ページ
  • 出版社: 青土社 (2010/2/25)
  • ISBN-10: 4791764919
  • ISBN-13: 978-4791764914
  • 発売日: 2010/2/25
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.6 x 4.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 591,272位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
「政治においても、われわれはもはやすべてを説明できるシステムやグローバルな解放政策をめざすべきではない、壮大な解決策を強要する際にも、それに対する具体的な抵抗や介入ができる余地を残しておくべきである。」

冒頭の言葉に「こうした傾向にすこしでも共感をおぼえる読者は、おとなしく本書をわきに置き、読むのをやめたほうがよい。」と続きます。つまり、この本でジジェクは、抵抗や介入の余地を許さない形での壮大な解決策を強要することを主張します。ブレアの<第三の道>を常識の限界とし、それを越えるため「失われた<大義>に対する信仰が必要である」と主張します。大きな物語が消失した現代において、大義への信仰を復活させようとするジジェクの主張が危険を孕むことは容易に想像されます。MephistoWalkerは必ずしもジジェクの主張に100%共感する訳ではありませんが、彼の挑発的な物言いに半分同意し、半分反発しながらスリリングな読書を楽しんでいます。

「言論の自由が機能するのは、どのような非難が無作法かをわれわれに教えてくれる、礼儀という一つの不文律に全員が従ったときである。礼儀は、ある特定の民族的あるいは宗教的「生活様式」の、どの特徴が許容され、その特徴が許容されないかを教えてくれる。」

この意味での礼儀が今の日本で失われているのではないでしょうか。そんな社会では言論の自由は機能しないという現実をジジェクは指摘しています。これはジジェクの主張に共感を覚える点ですが、一方で、環境問題の取り扱いについては、反発を禁じえません。

カタストロフィが起こるという恐怖感を煽ることにより壮大な解決策を強要すること、これはテロであり、全体主義的思想ですが、ジジェクはこれを是としています。カタストロフィが起こるか否かについて、科学的な根拠が与えられない場合、カタストロフィが起こる前提で政策を決定することは、地球温暖化の例を取り上げるまでもなく、愚の骨頂です。本書が、「エコロジーに関する課題は、平等主義的恐怖政治という「永遠の<イデア>」を作り直す特異な機会となるのではないか。」という言葉で結ばれていることは、ジジェクの科学に対する根拠のない嫌悪感を痛ましいまでに露呈しています。

全体主義を徹底的に排除した後に繰り返し現れた環境ホルモン、ダイオキシン、地球温暖化といった環境問題は、いずれもカタストロフィの恐怖を煽るとともに、倫理的な問題にすりかえることで反対論を封じ込めようとする点において全体主義との境界があいまいになっています。このことは、全体主義に対する嗜好が人間の遺伝子に書き込まれていることを想像させます。それは、人類の発展を支えてきた想像力なのだろうと思います。
このレビューは参考になりましたか?
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ジジェクの論旨は長大な論考を巡りつつも
明快だと思います。
この後に起こり得る未来に対して警告を発する
事は知識人の義務と思いますが、それはここで語られている西洋社会、エコロジーに関しても
同様でしょう。全て起こった後で後付けで何かを語るのではただの
テレビ・コメンテーターのようなものでしょう。

更にフェリックス・ガタリという凡庸な知識人に対する批判、
ネグリのヨーロッパ中心主義、かつ根本的には資本主義者でしかない
という事実をえぐり出す辺りは冴え渡っていると思います。

テロ等を巡る西欧の欺瞞という観点は、ゴダールの映画「ソシアリズム」とも
通じるものがありますが、この問題系は更により明快な形で
次作「暴力」へと直接受け継がれています。
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