日活はかつて、邦画6社の中で一番アナーキーだった。
少なくとも尾上松之助と石原裕次郎と吉永小百合とロマンポルノが一本の線でつながる時点で尋常じゃあない(笑)。
苦境の時代を経て「ヤッターマン」から待望の「オール日活」(製作〜配給一元化)が復活した訳だが、
これまたアナーキーだった。
そして本作である。もとは舞台ということで、どちらかというと小劇場でのパフォーマンスを観ているような感じだが、
近年の「キサラギ」「サマータイムマシンブルース」「曲がれ!スプーン」などと同様、楽しく観ることができた。
このテの作品は、俳優の力量が試される。
主演の山田孝之は、本編でも言われているが、ジョニー・デップのようなカッコ良さからどんどん崩れて行く芝居が見事で、
この一座を引っ張っていた。佐藤二朗や安田顕、ムロツヨシらもキャリア充分なので、妄想もウソっぽくなかったのだろう。
特典ディスクもテンコ盛りだ。
本編コメンタリーから始まるので、ここでまた103分か?と思いきや、大分カットしての解説だったが、監督、山田、ムロの
掛け合いが最高で、全然コメンタリーにはなってなかったが(笑)、面白かった。
またメイキングや舞台挨拶集も充実しており、必見である。
一応邦画5社はこれでスタジオ+配給まで一元出来る体制が整った(松竹は首都圏にスタジオが欲しいが・・・)。
日活はこの中でも独特なポジションなので、このまま突っ走って欲しい。
星は4つです。