バンドをやってる普通の女子高生・紅林アキは突然雷に打たれ江戸時代にタイムスリップし、周囲から天女だと崇められてしまう。彼女が飛ばされた寺の言い伝えによれば、尻にある星型のアザが天女の印であり、体のどこかに同じアザを持つ3人のしもべを探し出し、共に江戸町民のトラブルを解決。最終的に1000人の悩みを解決すれば現世に戻れる。かもしれない。
という感じの、何だか色んな設定をごちゃ混ぜにしたような漫画「大江戸あんプラグド」。「出るトコ出ましょ!」の稲光伸二の最新作である。
見所としては、普通の女子高生がどうやって江戸町民の悩みを解決していくのか?3人の仲間とは一体?そして現世に無事帰れるのか?という部分だろうとまず推測される。
しかし、大きな問題もなく悩みは解決。3人の仲間もトントン拍子に集まってしまう。とにかく予想を裏切るほどの展開はなく、スムーズに話が進みすぎて読み応えが無い。これ短篇だったっけ?とカバーを見たら1巻と書いてあるし、話は続巻に続いているが、既に打ち切りが見えた漫画を読んでいるような気分になる。
重要なシーンに緊迫感がない。主人公のリスクが少ない。江戸時代への環境適応も早すぎで、困っているような感じもあまり伝わってこない。周囲のアキに対する理解も早い。現世はほとんど描かれていないが、人一人が消えたにしてはあっさりしすぎている。
設定の妙だけが印象に残り、全体的なリアリティに欠ける。全てがご都合主義に動いているように感じた。
しかし、嫌いな話ではない。今のところ斬新さはないが、素直に読めば明るく読みやすい話だ。まだ土台が出来たばかりだし(固まってはいないが)、ここからの展開によってもどう転がるかも分からない。何よりこの作者の描く女性、女子高生の描写が個人的に好きだ!
だがこのままでは辛い。もっとおもしろくなることを期待。