タイトルに思わずのけぞった。
これは・・・番外編? スピンオフ? ・・・いずれにせよ、野球は“まったくやらない”。小梅やお嬢たち、馴染みの面々のとある日常を描いた、みたいなものか。
発端は、大阪に住む乃枝の従姉妹が仕掛けてきた“洋食勝負”。これに洋食屋の娘・小梅が巻き込まれ、なんやかんやの成り行きで、野球部のみならず学園のメンツまでもを懸けたドタバタ大騒動になってしまう。
本巻では“影の主役”である「たこ焼き」の呼び名の起源(?)が説明されるくだりがある。シリーズ第1作『
大正野球娘。 (トクマ・ノベルズedge)』で時代考証の確かさを高評価した手前、さすがにここでは思わず「ホンマかいな!?」とツッコンでしまった。でもまあ、第2作『
大正野球娘。―土と埃にまみれます (トクマ・ノベルズEdge)』の“目隠しホームラン”よりはよっぽどマシなエピソード、こんな説があっても面白い。
でもあるいは、第1巻から巻末に記されている参考文献には食通の内田百間(←正しくはもちろん「門がまえに月」である、念のため)や北大路魯山人の名前がずっと出ているくらいだし、案外真実なのかも・・・?
しかし・・・前巻の終わり方は、最初の目的だった野球の試合もしたし(負けちゃったけど)、まさにこれで完結、という雰囲気だった。だから、形はどうあれ、続きが読めるのは嬉しい。
そしてさらに嬉しいことに(?)、シリーズはまだ続くらしい。そしてそこではまた野球をするらしいのだ!
それでなくとも、あんまり書きすぎて完全に“ネタバレ”気味(申し訳ない)。だから、とにかくここでは、どうしてそういう話になったか、の期待を込めつつ、かしましいお嬢さんたちの悪戦苦闘ぶりや百合っぽい(?)友情を微笑ましく見守ることにしよう。