ある日。
突如地球は、恐怖のどん底に叩き込まれた。
明神礁や三宅島・雄島の海底火山の連鎖噴火は、ついに富士山にも飛び火した。そして、バルゴン戦以来姿を消していたガメラが飛来!日本中は、騒然となった。
翌朝。政府が招集した各界の権威で構成された総合調査団を乗せたバートルヘリが、成田国際空港から発進された。だが、そのヘリは自然現象か某国の秘密兵器ともつかぬ怪光線に撃墜される事件が起きてしまった!この猛威に包まれて、ついに地球全土はSOSを発す!!
この恐怖の体質を持つ怪獣が暗躍する事件が、地域の住民やガメラを巻き込む決戦に発展。
このままでは、地球はギャオスが支配する闇の世界になってしまう。
ギャオスの野望を絶対に許すな!戦え!ガメラ!!地球の自由と未来のために・・・!!
『大怪獣ガメラ』・『大怪獣決闘ガメラ対バルゴン』に続いて製作された昭和『ガメラ』シリーズ・第3作だが、東映の『少年ジャックと魔法使い』・『サイボーグ009 怪獣戦争』・『マグマ大使』(TVのブローアップ版)に対し併映の『小さな逃亡者』(リバイバル)と共に奮戦。健闘した。
ストーリーは『大怪獣ガメラ』寄りで、大人の硬さと子供の親しさを兼ね備えた雰囲気になっている。そのため高橋二三氏と湯浅憲明監督の黄金コンビが作った世界観は、スリルとサスペンスに富んでいて飽きさせない。
また少年の意見を聞きいれ寸前までうまくいく展開は、よい意味での「理想の怪獣映画」といえる{『ガメラ 大怪獣空中決戦』を観てリアル重視とはいえ「成否は別としてもっと人の意見聞けねぇのか!」と思った方もいるのでは・・・}。
出演者も昭和『ガメラ』シリーズの常連である本郷功次郎氏・笠原玲子氏・北原義郎氏・夏木 章氏・三夏 伸氏・北城寿太郎氏・森矢雄二氏等の面々や旧・大映や東宝特撮路線にも出演した上田吉二郎氏に加えて、コメディリリーフの丸井太郎氏&蛍 雪太朗氏や本作の要である少年の阿部尚之氏も存在感があった。
特撮も、東宝に負けないパワー。
空中戦の要である操演技術もさることながら、名古屋市街・中京工業地帯・名古屋港・富士山麓・ハイランドパーク・成田国際空港(?!)のミニチュアワークも緻密で精巧。どれらも見応えがあるものだった。
音楽は、『大怪獣ガメラ』の山内 正氏が担当。伊福部 明氏・門下生らしく、重厚なサンドを響かせている。
当時のスタッフの「東宝に負けるな!」の精神が響く、平成〜新世紀『ガメラ』シリーズのファンにも胸を張って推奨できる最高の意欲作。
気を引き締めて、じっくりご覧になってほしい。