・「飼育」は、戦争中に米軍の飛行機が日本の農村に墜落。そこから黒人米兵が出てきたので農民はびっくり。とりあえず、みんなで飼育をはじめるのだが・・・戦争という普遍的なテーマを扱っています。いま観ても、面白かったですよ。
・「忍者武芸帳」は、白土三平の劇画を本当はアニメにしたかったそうですが予算で断念。そこで、白土さんの劇画の原稿をいろんなテクニックを駆使して飽きさせずに劇メーションタッチで見せる実験作でした。まあ、これなら学生の自主制作も出来そうだな、と思いながらも、それはそれ、声優を大島組の人たちが担当してますからけっこう重厚な仕上がりになってます。この作品って、後の、実相寺昭雄監督や市川崑監督の作品にもヒントを与えているのかな、などと邪推しました。
・「絞死刑」。このBOXセットのなかで、一番面白かったです。基本はコメディーです。というか、吉本新喜劇です。ドタバタです。そんな笑いの中に、死刑制度の問題や在日韓国人問題などをさりげなく入れていく手口が上手い。大島監督だけの力ではなく、大島組の脚本家や役者たちの力量もあるのでしょうが。神父(?)の役が、ウルトラマンタロウで駄作シナリオを量産して小銭を稼いだ石堂さんだったのには驚きました。
・・・てなことで、どの作品も駄作なし。同世代に観なくても、後追い世代の若造が観ても面白い作品揃いでしたよ。