空手バカ一代でのイメージと全く異なる大山倍達像に驚くが、何かいかにもの空手バカ一代の大山倍達よりこちらに描かれた大山倍達の方が人間的魅力はあるし、ストーリーもこちらの方が面白い。虚構の中で作られた伝説に人間的な血液を送りこむ傑作。
また、当時の混乱した日本の状況も垣間見れ、それがあるがからこそ大山氏の暴力が圧倒的な力として世に認められる事にリアリティを感じる。
特に前半の塚本さんの部分はそのリアルさ故に今まで読んだどんな大山倍達本より迫力があり、その内容に圧倒され興奮する。
しかしこれが真実とすれば、あの漫画空手バカ一代はよくもまぁあそこまで事実を変えつつ(ちょっと疑われつつも)ずっと世の中を騙せたなと新ためて空手バカ一代の偉大さも再認識する。恐るべし梶原一騎。