本書では、大学で「ハイブリッドなインテリジェンス」を身につけることを勧めている。そう、ただの「インテリ」では不十分であるということが、本書を読めば理解できる。大学は専門的に勉強する場所であり、「専門家=インテリ」という見方がある。だが、その専門性が、本書のタイトルにあるような「知的勉強」を伴う「ハイブリッド化(異なる価値の混合化)」によって体得されたものでないとすれば、その専門性の価値は低い。
大学とは、異なった価値観の宝庫である。その差異性を自らの中に取り込まず、偏った価値観による関心からしか学ばないのはもったいない。ある偏狭な視点から生成された専門性と、異なる価値が混合されることによって創造された専門性とでは、後者の方が価値が高いと言えよう。
本書では、「知る・調べる・聴く・書く・発表する」ことの意味と方法、そしてそれに基づいた「レポート作成」「論文作成」「プレゼンテーション」に関しての「知的勉強術」が紹介されているが、そのすべてにおいて「まず自らで関心を持ち、動く」ということが重要であると読み取れる。「人からの強要」でうまくいくものは何もない。「やろう」という自らの意志がそこにあることによって、「知的勉強術」は磨かれていくのだと、本書は教えてくれる。