勉強法を身につけるための話、基本に根ざした確実な学習法、科目別の流れと方法論。非常に緻密で、合格に何が必要かがよく分かる。
自分は著者の方法論を利用して東大に合格しましたが、その時よりもより洗練され、アップデートされています。
作品中にもありますが、合格平均以上を確保する「確実な合格」を目指しています。そのため、「あばよくば合格」を狙うような方法論に比べてこなす問題集が多いように見えますが、多くの受験生はこの本に載っている問題集より難しい本に手を出し、成績は伴っていない。そうした意味で、短時間で攻略できる「本当に自分に合った問題集」をやることが確実な伸びを生み、合格まで導くことを示した本です。
現実をしっかりと受け止め、謙虚な努力を惜しまない人にとって、最高の、そして完成された方法論となるでしょう。
次に、的外れな批判に応えるためにも、現実を書いておきます。東大の同級生の数学の勉強は大きく分けて2つの流れがありました。
1)教科書・テスト勉強をしっかり → 青チャート+進学校専門予備校 → やさしい理系数学 +進学校専門予備校
2)教科書・テスト勉強をそこそこ → 黄チャート、本質の解法のどれか → 一対一 → やさしい理系数学+大手予備校
青チャートをやっていた人はまじめで、進学校の人だけが通う予備校を利用していました。
そうでない人たちは、簡単な問題集をそこそこみにつけたら一対一で、浪人生に多いと感じます。
人によっては「やさしい理系数学」の代わりにオリスタを使っていました。Z会を追加している人も多い。
読んでもらえばわかりますが、「大学受験の教科書」でやるべきと書かれている量よりもだいぶ多い。
大事なのは、確実に基本を固める方法を学び、問題集でそれを実践していくことです。そうすれば、多くの受験生より少ない量で合格できます。「大学受験の教科書」のすごい所はそこにあると思います。根拠なく量を決めるのではなく、合格に到達するために必要なラインを明確に示し、最大限の効果を得る方法論を教えてくれる。
最後に。大学受験で身につけたこの技法は、大学に入ってからこそ役立っています。人は真似ることから成長します。基本を学び、その上で自分で考え、応用力をつけていけばいいと思います。