非常に面白い本でした。
数論で扱われる「素数」「完全数・メルセンヌ数・フェルマー数」「ピタゴラスの定理」「黄金比・フィボナッチ数列」「パスカルの三角形」「単位分数」「ゼータ関数」というテーマを、実際に出題された大学入試問題を解くことを通じて解説しています。
問題を解く事、そしてその背後にある数論の世界を上手に解説しているので、数学に対しての興味が非常に湧いてくる構成となっています。
実際に出題された問題の背後には、数学者達が格闘してきて獲得した結果や未解決で格闘中のものもある、といった話でワクワクするような気分になるのは、大学入試という取っ付き易い題材が入り口になっているからなのでしょうね。
数学教育において受験数学が忌み嫌われることもありますが、このように扱ってみると受験数学の問題自体は豊かな数学の背景を持って考えられていることが分かりますし(そうでないものも、勿論ありますが)、使い方によっては数学教育の優れた題材になりうることを証明していると思います。
数論は、高校数学ではきっちりと教わりませんが、大学入試では扱われ多くの受験生には難問として捉えられているのではないかと思います(私はそうでした・・・)。そういった受験生には、これを読む事で数論分野の問題に対してのアレルギーは抑えられるような気がします。
受験勉強の最中にあまり余裕がないかもしれませんが、時間をつくることができれば一読をお薦めします。
まだ受験勉強に入る前の高校生、受験を終了した大学生にも、一度読んでみる事をお薦めします。きっと数学への興味が駆り立てられると思いますので。