1961年に発表された「復讐 つんではくずし」のリメイク作として69年に発表された「大地獄城」、75年発表の「血だるま力士」、76年発表の「頭突き無双」の3作が収録された作品集。
著者の初期の代表作のひとつと呼ばれるとともに、その残酷な描写が問題となったということは知っていたが未見だったので、読むことできて本当に嬉しい。以前は全くといっていい程見かけることなかった著者の作品が復刊される近年の状況は本当にありがたい。
「大地獄城」は本当に凄い作品だ。少年誌に連載されていたのが信じられない。今の少年誌では絶対に許されないだろうと思える程リアルな描写、救いようのない残酷な(悲しい)ストーリー。編集部による作品解説(これが非常に丁寧でいい)によるとオリジナルの「つんではくずし」の描写はもっと凄いそうだ。
「つんではくずし」は印象に残る素晴らしいタイトルだ。何故69年のリメイク時には「大地獄城」になってしまったのだろうか。少年誌らしくわかりやすいものにするという編集部の意向が働いたのであろうか。解説では触れていないが個人的には非常に気になる。
平田弘史は「絵」だけで勝負することのできる日本が誇る漫画家である。それなのに一般的な知名度は低い。ファンとしては非常に残念だ。