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大君の通貨―幕末「円ドル」戦争 (文春文庫)
 
 

大君の通貨―幕末「円ドル」戦争 (文春文庫) [文庫]

佐藤 雅美
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 570 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

近代日本が巻き込まれた最初の世界経済戦争
幕末、鎖国から開国へと転換した日本は、世界経済に激しく晒された。初めて体験する為替レートに翻弄される日本経済の実態を描く

内容(「BOOK」データベースより)

徳川幕府の崩壊は、薩長の武力のみにあらず、もう一つの大きな要因は通貨の流出にあった。ペリーの来航以来日本は、初めて世界経済の荒波に見舞われた。幕府の経済的な無知につけ込んで、一儲けを企む米外交官ハリス、駐日英国代表オールコックたちの姿を赤裸々に描く新田次郎文学賞受賞の傑作歴史経済小説。

登録情報

  • 文庫: 307ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2003/03)
  • ISBN-10: 4167627078
  • ISBN-13: 978-4167627072
  • 発売日: 2003/03
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By アジアの息吹 トップ1000レビュアー
形式:単行本
アジア通貨危機以降、相場に携わってきたものの、本書に書かれていることを寡聞にして知らなかった。江戸幕府が崩壊した理由は、外圧内圧を始めとして、政治軍事的に語られることが多い。しかし本書はそれを経済的な面から見た奇書である。

間違った交換レートを強要された幕府が、金の流出招く。対抗措置としてとった通貨価値の下落が、ハイパーインフレと社会不安を招き政権を崩壊させる。まるでアングロサクソンの先兵IMFの処方箋を守ったアジアの国々が、通貨の暴落を招き、インフレと社会不安の中で政権を崩壊させていった過程と瓜二つである。

双方のケースとも、欧米のグローバルスタンダートなる論理をアジア諸国が受け入れた故の混乱である。歴史は繰り返すと嘆く前に、私たちは私たちの処方箋を自ら描かなくてはいけないのだろう。再び沈没する前に。

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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 開運
形式:文庫
1984年に刊行された幕末の円ドル戦争と副題のついた単行本を、当時、大きな驚きをもって読みました。
通貨問題というのは、円の固定相場から変動相場制への移行の話だとばかり思っていたので、まさかそんな遠い昔の時代にも通貨戦争があるとは、思ってもみませんでした。
そして、それが、幕府崩壊の原因になっているとは・・・。
日本史で受験しましたが、全くそんなことは知りませんでした。
ハリスもオールコックも、名前だけしか知らず....全く、新鮮な切り口でした。
当時、日米貿易摩擦、金融自由化という時代でしたので、サラリーマンとして、等価関係をメモしきながら、考え考え、読んだ覚えがあります。

その後2000年に、著者が改稿、再出版したとき、もう一度、最初のときの感動を味わいたいのと、理解の程度を深めたいと思い、2003年刊の文庫版を購入してました。
結局、読むのが相当遅くなりましたが、この夏、読みました。

ほとんど初めて読むような状況で、やっぱり等価関係のメモが必要でした。
そして、最後の方の英国大蔵省のアーバスナットがオールコックに行う説明の項を読んで、全体の流れの整理がつきました。

幕末の頃から、「通貨の機能」という目に見えないものの動きを理解していた人がいた、というのに驚かされます。
まさに、現代に通じる幕末通貨戦争 だと思います。
(78)
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
大君の通貨が解説する、幕末の経済。
幕末の動乱期、物価が3倍以上に跳ね上がった。
2倍になった石油パニックの比ではない。米、食料、生活必需品が一挙に3倍になった。幕府政権が吹っ飛んだのも無理はない。
”条約”をたてにアメリカ、イギリスに捻じ込まれ、井伊を始めとする幕閣は小判の価格(一分銀との交換比率)を3.3倍にしてしまう。アメリカ公使のハリス、イギリス公使のオールコック、幕閣の無知につけこみ金(小判)と銀(アメリカドル)の間の為替投機に走る。外交官は一皮だけの守銭奴。がいまだに歴史教科書に名前を残すとは。

日本の歴史の教科書には本当の姿が書かれていない。”大君の通貨”ではキレイごとでは済まないお金と”外交”の真実の姿を理解できる。これを学校の教科書に使えば日本の子供の将来は心配ない。世界で通用する。何より”疎い”のが減る。

経済に弱く、理解できずに国家を危機に陥れた指導者、井伊直弼。幕府は財政破綻して崩壊した。大河ドラマの歴史とはエラク違う。水戸の侍、浪士が暗殺にまで及んだのも武士達の生活苦からだったと、いうのは大河ドラマにはなり難いが、どうもこっちが本当のような気がしてきた。大河ドラマの罪作り。歴史を歪曲して一般庶民の知的レベルを引き下げる。

”大君の通貨”は1985年に初版が出ている。それから35年以上も経っている。
通貨と経済を知らない”疎い人物”が政権中枢で権力を振るえば。結果、国(=幕府)を滅ぼしてしまう。
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