クリスマス、限定された空間と時間の中で男女の物語が展開されるといえば思い出すのは、「ラブ・アクチュアリー」ですが、日本が舞台だとなんだか「クサク」なるところなのだけど、そうはならなかったのがスゴイ。
豊川悦司、原田知世、田口トモロヲ、香椎由宇、宇津井健、淡島千景など全世代に渡るキャストが充実しているし、後半に主要な舞台になるキャンドル・ショップと向いのバーを彩るさまざまなキャンドルによって浮かび上がる陰影がすばらしい。画面いっぱいに広がる映像美、菊池成孔の音楽、ビル・エヴァンスの曲も使われているので2時間を超える上映時間が飽きないし、雰囲気についても申し分なし。
群像劇の醍醐味でもある、バラバラの話がラストに向かって収束する過程は成功していると思いますが、各エピソードが相乗的に感動が高まる工夫を脚本に加えていたら、大傑作になっていたかもしれない。いや、そうでなくて淡々と幸せを噛み締めるように終わるのだからいいのかも、とも思いますけどね。
どのエピソードもそれぞれ素敵なのですが、個人的には、田畑智子の思いが一番好きかな。若いけど、実力を感じさせる演技でした。
DVDは5月発売の予定だそうですが、ちょっとタイミングが悪いよね。クリスマス気分に浸れる時期、せめて10月まで発売を待った方がよかったかも。まぁ、早く観たいというのはありますが...。