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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
数ある料理漫画の中でもかなりポイント高いです,
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レビュー対象商品: 大使閣下の料理人(1) (講談社漫画文庫) (文庫)
主人公の大沢公は一流ホテルのフレンチのシェフだったが、相手に心の届く料理を作りたいという気持ちから食を辞し、ちょうど募集のあった駐ベトナム大使館の大使専属の料理人となった。妻子を日本においてベトナムに旅立った彼は、現地の補助職員のホアや、外務省職員の古田たちと一緒に、大使の為に(というよりは大使が招く各国の大使やベトナムの外務大臣や大統領の為に)腕をふるって料理を作ります。フレンチのシェフではあるものの、自由自在に各国の料理の良さを取り入れ、相手の心に届く料理をと願う彼の料理は、おとずれるゲストたちの心を癒していきます。
日本人は繁栄に驕りたかぶっているということで怒ってしまった大統領の心を一つの食材を隅から隅まで使い尽くす事で納得させ、復讐心に燃える中国大使の心を幼い時に食べた真心のこもった食材で溶かし、また目が見えない人のために香木を使った料理で記憶をひきだしてあげたり、と料理に不可能はないのかと思わせるくらいの心の変化を料理一つでなしとげていきます。しかも、設定的には彼はフレンチのシェフとしてはある程度レベルまではきているものの、まだまだ発展途上の人間であるとした上でです。作者にとっては、天才的な料理人でなくても、心のこもった料理であれば相手を動かせる(もちろん伝えたい事を料理の上で伝えられるだけのレベルはいるでしょうが)という事なのでしょう。 実際、彼は物語の最初ではベトナムには新鮮な食材はないということで嘆いたりもします。そして、高級な食材を使う事が大事だという風に思っていた時期もあると述懐します。でも、それでも彼は料理に対する真摯な姿勢や、相手に気持ちを伝えたい一心でいろいろ工夫し、足で食材を探し満足のいく一皿を常に作ります。 ただ、この漫画の凄い所はそこだけに話がとどまらないところです。 そうした料理漫画としてのツボを押さえながらも、この漫画では実際の世界情勢を反映させた物語、外交のそのときどきの話題のテーマをしっかりと作品に取り入れていきます。彼の雇い主である倉木大使は、公の料理を使いながら、諸外国や日本からやってくる大臣たちと外交戦を繰り広げます。ときにはゲストの過去を知り尽くした上での一皿まで出てきます。このような外交官というなじみのない職業の人達の活躍を描いたところには、原作者の西村ミツル氏自身が、現実の世界で本物の大使公邸料理人だったという事実による影響も大きいと思われます。
3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
「料理」+「外交」という設定が新たな魅力を発掘した作品。,
By 孔明 (埼玉県さいたま市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 大使閣下の料理人(1) (講談社漫画文庫) (文庫)
これはなかなか面白い組み合わせ。「料理」+「外交」(政治)とは。
全く異なるジャンルを組み合わせて「ひとつの作品」として完成させるという手法はなにもこの漫画に限ったことではない。 けれど、この漫画においてはその手法が作品自体を「単なる料理バトルで味の優劣を競うだけ」のものから脱却させ、日本の行く末、そして世界の未来さえも決定するような大舞台へと主人公を導くことで「料理自体の価値すらも」大きな意味を持つものに高めることに成功した。 国と国との駆け引きは「丁々発止」のやり取りで腹の探り合い。 しかし、我等が「日本国」はペリー来航の昔から「外交下手」ときていて、昨今も北朝鮮にはやられるは、ロシアからは何時まで経っても「北方領土」問題を議題にしてもらえないは、中国にも韓国にも領海を侵されるはでいいところが全くない。こういった不甲斐ない状況を歯痒く思っている日本人は少なくあるまい。 原因は・・・・やはり語学力に長けた人間が少ないというところが大きいのではないだろうか。 言葉は互いのを知り合うための「心の架け橋」となるべき媒体・・・・。それが疎通しないのでは、橋の途中に関所があって検問に引っかかっているようなもの。 「通訳」という伝令係が橋の「こっちとあっち」をフウフウ息を切らしながら往復しているような状況ではとても「対等な交渉」など望めまい。 倉木大使のような度胸のある方が立派に「主役」を務めてこそ、「外交」という舞台の上で本来「脇役」であるところの料理が、文化・言語・習慣という垣根を超えたグローバルな「おいしい」に繋がるのでしょうね。
33 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
旅行ガイドにはよし,
レビュー対象商品: 大使閣下の料理人(1) (講談社漫画文庫) (文庫)
官僚や海外勤務の実態は荒唐無稽だが、現地食物を楽しむ旅行ガイドにはよしか。しっかり取材し登場人物をステレオタイプ化せずに書けば骨太ないい物語になったと思う設定だけに残念である。書中に西洋プロトコルを無視した筋立てが多いので、これを読んで海外勤務をして恥をかく人がいないことを祈るばかりである。広く読まれる書物としては、せめて西洋プロトコル(礼法)の本くらい読んでから書いて欲しいとは思った。著者の責任というよりは編集の責任だろうが。
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