大天才レオナルド・ダ・ヴィンチの遺した8000ページの手稿の中でも、とりわけ魅力ある「空を飛ぶ機械(空気ネジ)」は、全日空のシンボルマークとしても有名です。「あれは飛ばない。しかし原理を考えたところが凄い」が常識ですが、この原理模型を実作して飛ばせようという破天荒な企画です。大人の夢と好奇心を掻き立てます。丹波純氏に開発を依頼。開発の経緯もとても面白い。ダ・ヴィンチとおりに作ると、フリスビーのように横方向へ飛ぶ(面白い!)。「非常に残念だが、飛ばない」と丹波氏。「では飛ぶ形に改造しましょう」と編集部。仮説・検証の試行錯誤が始まります。只者ではない人たち!
付録のダ・ヴィンチのヘリコプター、消耗品の主要部品(回転翼相当)は500円で追加注文できるという(締め切りH18年12月20日)。きめ細かなサービスです。ダ・ヴィンチ研究の第一人者たちへの取材記も秀逸で、ダ・ヴィンチをより理解できた気がします。東大航空宇宙工学の学生たちのバリエーションも楽しくて笑ってしまいます。
「風の谷のナウシカ」でナウシカが駆って飛ぶ「メーヴェ」。八谷和彦氏が、かもめのように美しいメーヴェを実作して人間が操縦して優雅に飛んだ話も夢を誘います。
この本は、本当に凄い。関係者に敬意を表します。是非、多くの方々にルネッサンスの超人の夢、楽しんで欲しいです。