「同じ場所で同じモノや人を大人と子どもが撮ったら、何がどう違って写るのだろう?」
この思いつきから、56歳のプロのカメラマンが、親友の子どもである10歳と7歳の小学生と一緒に、カメラを片手に各地へくり出し、出逢った風景を写真に収めた『大人の写真。子供の写真。』の第二弾。京都めぐりにプロレス観戦、海岸散歩にバーベキュー、そして今回は海を越えてパリにも進出。ガハハと大笑いし、ウ〜ムと感心するのは圧倒的に子どもが撮った写真のほうだ。子どものカメラには「既成概念」というフレームがない。だから、写真に驚きや恐怖、好奇心といった感情がストレートに表われている。そこには、技巧を凝らして撮影されたプロの写真にはない、新しい発見があり、はっとさせられる。
しかし、子どもであるからこそ、山での薪割りや炊飯の楽しさにとりつかれ、カメラはそっちのけで写真が惨敗することもある。それも含めて、これは非常に愉快で、親子の滋味に満ちた本である。その味わいのネタになっているのが、コピーライターである子どもたちの父親が添えた、愛情と愛嬌がたっぷりの一文だ。子どもの写真が大ボケで、大人の写真が小ボケ、言葉がツッコミの役割を果たすトリオ漫才のおかしさ…この芸は一見の価値がある。