ビートルズ、ZEPP、クラプトン、クィーン等ブリティッシュ・ロック偏重気味だっただけに、メインの特集がS&Gなのは嬉しい。アメリカのアーティストが特集1を飾るのは2007年秋号のボブ・ディラン以来だ。もっとアメリカのロッカーを取り上げて欲しい私としてはこの傾向が続くことを期待したい。そのS&G特集だが、ドームで歌う楽曲予想までしている。是非アフターケアとして、S&Gの来日ライヴのフォローもお願いしたい。そういえば、前号ではロッド・スチュアートをハイライトしたのに、来日公演のレポートが全くないのは何故だろう。ジェフ・ベックやクラプトンの来日記事もない。来日公演の様子はしっかり記事にしてほしい。
注文はそのくらいにして、本号もロック好きの血を熱くする記事が豊富。いつも冒頭は最新ニュースだが、本号はビートルズのステレオ・リマスター盤とモノ盤ボックスの特集。それぞれの音の特徴を簡潔にわかりよくまとめている。これはやはり大ニュースだ。ディランの新譜特集は4頁だがうち2頁が最新ライヴ速報。全セット・リストの紹介がないのが惜しい。でもディランの雄姿は胸を熱くする。ギタリストやヴォーカルの特集はもうやったので、地味なベーシストを採り上げているのが新鮮。ポール、ジョンジー、ジャック・ブルース、ティム・ボガード等、短い特集だがいい人選だ。ボブ・マーリーは死後40年近くたつがロックに多大な影響を与えた巨人。その特集はジャマイカの現地案内までいたれりつくせり。その他、ロックメガネ論、ロック夫婦道にはニヤリとさせられるし、マイケル・ジャクソン再評価もタイムリー。フィルモアの経営者ビル・グラハムの小特集も渋い。最後に、ワーナー、ユニバーサル、EMIの名盤シリーズの案内は計画的なCD購入のためには必読だ。