著者自身が50代になって多読を始め、大きく世界が開かれたという体験に基づいているので、説得力がある。
第1部「『大人の趣味』英語多読のすすめ」第6章に多読に関するさまざまなFAQがある。「本当に文法を学ばなくても大丈夫ですか?」には若干異論があるが、「知らない単語をとばしていたら、いつまでもわからないままでは?」や「大人が子どもの本を読んで本当に楽しめますか?」に対する答えには納得した。しかし、本書の真骨頂は第2部「大人の本への道」だ。著者の経験に基づいて、「入門」「基本」「日常会話」「ジュニア」「読書」「文学」と著者独自の6段階に分けて、実質的に大人の本になる「読書」レベルに達するには何をどのように読めばいいのかを、具体的にタイトルをあげながら、かゆいところに手が届くように親切に示している。写真で本の見開きのイメージも示されているので、文字の入り方の感じがわかって便利だ。この内容は、表紙には「50代からの人生を変える!」とあるけれども、30〜40代の人が読んでも十分に役に立つと思う。洋書多読へのやる気をかき立てる1冊だ