こうした社会的背景に加えて、老化を防ぎ、精神・肉体両面の健康を保つ上でも、勉強は重要だと和田秀樹は言う。「いまさら勉強なんかしても」と考えている人にとって、本書は社会人になってから学ぶことの重要性を理解させ、学習意欲を高める効果があるだろう。
本書は「IT時代に求められる能力」「頭をよくするトレーニング」「能率を上げる勉強術」「ライセンス取得のテクニック」などの章に分けられ、各テーマごとに解説が加えられている。「IT時代に求められる能力」の章では、「知識のある知り合いを増やすことができる対人関係能力」「メタ認知能力」など、IT時代に求められる能力と、その習得方法を教示する。「睡眠時間を削るのはマイナス」「集中できるとうまく記銘できる」など、いまでは通説となっているような理論も一部取り上げられてはいるが、精神科医の著者らしく、脳の学習メカニズムと絡めて解説しているので、説得力がある。(土井英司)
著者は情報番組などのコメンテーターも務める精神科医の和田秀樹氏。高度情報化、能力主義が常識となる時代の到来とともに、生涯学習の重要性を強調する。資格や高等教育の単位取得にチャレンジするのはもちろん、高齢者なら「老化予防策としての勉強」に取り組めというのだ。
例えば、「パソコンやインターネットが人間の脳に代わって知識を蓄積してくれる」という考え方を否定する。IT全盛の時代にこそ、いわゆる「頭の良さ」つまり自分の知識を用いて推論を行い、メタ認知(問題に対しての知識の量や認知パターンを自ら認識すること)を行うことで、解決策を導き出す能力が求められていると指摘。
また、著者は、大学受験生を対象とした通信講座や、数々のベストセラー参考書を執筆した受験勉強研究家としても知られている。そうした実績をもとに日本人が苦手とする英語学習法や仕事上のプレゼンテーション手法、ノート術などについても具体的にレクチャーしている。
(日経ビジネス2000/7/10号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
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それと教育家的なアドバイスとしては、「書くこと」も一つのポイントになります。タイトルをつけて物事を書くこと、書くために要所を抑えること(5W1H)、要所を抑えるために本を読むときはすべてを軽く流すのではなく、一部分でも集中して身に付けることが大切と述べています。特に自分が痛感するのですが、読んだだけでは身につかなくて、それを書くこと、そしてそれを皆に伝えることができることが身に付けるためのイロハだと思われます。受験勉強時には「人に伝える」という時間がないことが多いかもしれませんが、問題の出し合いなどをして出しながら、実は自分も覚えていくというやり方もありますよね。
書いてある内容はタイトル通り受験勉強というよりは大人の大人としての人の幅をいかに広げるか?についてかかれていると思われます。が、なんとなく毎日を過ごしている人にはとっておきのカンフル剤になります。
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