読んでみると、この本は橋本流「経済論」の本でした。
最終章の「本を読む」ということの部分は、20ページほど(でも、この内容がまたいいんですけど)。あとはすべて経済についての内容です。
つ、ついに、橋本さん、経済論まで・・・さすがです。
経済の素人といえばそれまでだけど、経済人じゃないからこその見方のするどさがあるし。
文学者だけに「たとえ」がすばらしく、わかりやすい。
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「利益の流れ」は水と同じで、「水路に沿って流れる」なのです。
水路からはずれている人間のところにまで水がやってきたら、それはもう「氾濫」で「浸水」です。
金余りのバブルがロクでもないのはそれが「氾濫」だからで(中略)、やがてその水がひいて「被害」だけが残るのはわかりきっていることです。
「世界経済」とはつまり、水路の設計と水流の管理調節なのです。
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橋本流の経済論には賛否両論があるかと思いますが、論のはりかたはさすが。
「AはBである」と書いてあるとする。
私は心の中で「でも、こんなときはAってCじゃないの?」と思う。
次のページではすかさず、論証をあげて、その疑問に答えている、という展開。
ビジネス本は一方的に論が流れていくのが多い中、反論を見越した上で、論証をあげて自論を展開していくやり方は新鮮に思えるほどでした。
最後に「本を読む」ということの中から。
本を読む上で一番重要なのが、「行間を読む」です。
「書かれていないこと」が、読者が探り当てて考えるべき「自分の必要なこと」なのです。
ううむ・・・含蓄あるお言葉。
私自身、『すぐにわかる○○』や『今日からできる××』などのノウハウ本に惹かれて、てっとりばやさだけを追い求めておりました。猛省・・・・