フィラデルフィア・フィリーズがついに10,000敗を迎えた。1883年の設立以来球団創設から125年、本拠地・球団名を変えることなくたどり着いた大記録である。1980年にフィリーズはマーク・シュミット、グレッグ・ルジンスキーを要してワールドシリーズを初めて制した。100年近くよくも地元ファンは辛抱づよくフィリーズを応援し続けたものだ。その後もフィリーズをわが町のチームとして応援し続けついに10,000敗に至ったのは、ある意味ではファンの勲章ともいえる。筆者の佐山氏は9,999敗からの3連戦(昨年夏)を取材にフィラデルフィアに駆けつけ、10,000敗を迎えるわが町のファンの、悔しいような、それでも4万5千人が応援に駆けつけるスタンドの姿とその背景にひろがるフィラデルフィアの街、その歴史を見せてくれる。日本であれば、巨人・阪神のような人気チームではなく、楽天に寄せられる仙台のファンの想いが100年以上続いているような、ファンの存在と愛情の厚さをじわっと感じさせるドキュメントである