怪しい探検隊で日本各地の島をキャンプで回ったり、世界各地の秘境を巡っていた作者も子供達は独立してそれぞれアメリカ居住。奥さんも相変わらずチベットにはまり単独行。そして「岳物語」・「続岳物語」の主人公であった息子の岳にも二人の孫ができて、椎名さんもついに「じいじい」と呼ばれるように。
そんな椎名さんの最近の様子を中心に描かれているのが本書。始まりはいきなり喧嘩から留置所にぶちこまれた若い頃の思い出でどうなることやらと思ったが、年を経て来るとちょっとしたきっかけで昔のことが思い起こされるとの例でありました。
サンフランシスコに住む孫の風太君からの国際電話でのぎこちない会話からは、そんな昔のご乱行ももう伺えないくらいデレデレの「じいじい」振りであります。一方でその周りには「死」の陰も存在を増してきています。友人の妻、友人の病死。
発行元はベストセラーとなった「岳物語」の続きとの面を強調したいのでしょうが、単なる孫とのやり取りに終始しない、老齢期の男の生活・考え方の書であると思います。
それにしても「大きな約束」とは、風太君とのサンフランシスコでの釣りの約束なのでしょうか。