夏目漱石「夢十夜」現在(明治)を始め、神代・鎌倉・100年後と、10の「不可思議な夢」の世界を綴り、漱石の代表作品とみる人が多い。「こんな夢を見た」という書き出しが有名。
有島武郎「真夏の夢」ストリンドベルヒ原作の翻訳。「悲しいことも争いもない」天国の夢。
芥川龍之介「夢」の末尾「今何か起これば、それもたちまちその夢の中の出来事に‥」で終る。
岡本かの子「夏の夜の夢」歳子は良人に「ロマンチックなメモリーとして」大切にと言われる。
森鴎外「夢」カントが「発狂の階梯だと恐れた夢を自身に検究すること」に着目したと指摘。
与謝野晶子「夢の影響」よい夢を見た時、それを他人に話すと、悪運を招くという迷信がある。
萩原朔太郎「夢」フロイトの性欲説もベルグソンの知覚の刺激説も誤り、もっと神秘なものだ。
横光利一「夢もろもろ」夢は夢らしくない夢がよい。人生も夢らしくない、それがよい。
どの作品も夢は夢らしく、そっととっておくのがいいと言っているようだ。