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夢見る水の王国 上 (カドカワ銀のさじシリーズ)
 
 

夢見る水の王国 上 (カドカワ銀のさじシリーズ) [単行本]

寮 美千子 , 米増 由香
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,890 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

少女マミコは、祖父が急逝したショックで記憶を失ってしまう。気がつくと、マミコは時の止まった海岸にいた。マミコの影が立ち上がって分身となり、悪魔の子マコを名乗る。マコは海の彼方へと逃げだしてしまい……。

内容(「BOOK」データベースより)

少女マミコは、渚に漂着した木馬と壊れた角を見つける。気がつくと彼女は、時の止まった海岸にいた。マミコの真っ黒な影が立ち上がって分身となり、悪魔の子マコを名乗る。角を抱き「世界の果てに名前と角を捨てに行く」と言い、水平線の彼方へかき消えてしまうマコ。だが、角をとられた木馬が、白毛の馬となって現れる。少女と白馬は、マコを追って時の止まった海へと駈けだして―。美しく幻想的な世界を旅する二人の少女。泉鏡花文学賞作家が描く、壮大なファンタジーの幕開け。

登録情報

  • 単行本: 430ページ
  • 出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング) (2009/5/29)
  • ISBN-10: 4048739506
  • ISBN-13: 978-4048739504
  • 発売日: 2009/5/29
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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By ひこ・田中 トップ100レビュアー
形式:単行本
 新人オペラ歌手のマミコが海辺の小さな町に訪れます。少女時代、マミコは祖父さんと二人、ここにある別荘で暮らしていました。その縁で、新ホールのこけら落とし公演をすることになったのです。
 懐かしい別荘での一夜、マミコは不思議な夢を見ます。一人の少女が父王に捨てられ、泣き叫ぶ姿。彼女を守ろうとする謎の少年。いったい何?
 翌日、コンサートは大成功しますが、そのことより気に掛かるのは、少女の記憶です。
 マミコの祖父は妻が亡くなった後、残された娘を育てる自信がなく、全寮制の学校に任せてしまいました。今度はその娘が、まるで自分を育てなかった代わりに、孫娘を育てなさいとでも言うかのように、マミコを祖父に預けたのでした。そして祖父は昔、子育ての喜びを放棄したのが、なんと愚かだったかを知ります。
 一見幸せそうに暮らす祖父と孫娘。しかし・・。
 ここから物語はマミコをファンタジー空間へと連れて行きます。記憶を失ったまま彼女はミコとなり、彼女から分離したマコ(魔子)を追う旅が始まるのです。なぜ、マミコはミコとマコに分離してしまったのか? マコは何を探しているのか? ここは本当に別世界なのか? 失われた記憶と、この世界の関係は?
 謎は謎を生み、どんどん膨らんでいきます。導いてくれる魔法使いも、助けてくれる騎士も出てきません。読者はミコと一緒に、時にはマコと一緒に、この旅を続けていくしかないのです。
 謎解きがつまらなくなりますから、ヒントは「愛の記憶」とだけ言っておきましょう。
 様々な神話・伝説・昔話の断片や、想像力によって生まれた鮮やかなイメージが、これでもかこれでもかと押し寄せてきます。決して読者に親切な物語ではありませんので、転覆しないための舵取りには、多少の腕が必要でしょう。ですから、シンプルな冒険ファンタジーを好みの人は手を出さない方がいいです。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 美しいイメージがこれでもかと押し寄せる。まるで宝石箱をぶちまけてしまったというように。主人公の少女が、海岸で拾い集めた宝物をパズルのように並べて作り出すモザイク模様・・・まるで作中のそのシーンのように、一つ一つが輝いて美しいのに、それらによって造り上げられた模様もまた、壮大な美しいひとつの物語になっている・・・。
 
 ただイメージが美しいだけでなく、そのなかに私は様々な意味を見つける。すべてが生きている。心に響く言葉があちこちにちりばめられている。

  面白い本、良かった本は沢山あるけれど、出会えたことに心底感謝したくなる本(=作家)というのはそう多いわけではない。私はこの寮美千子というひとに出会えてほんとうによかった・・・。もっと早く知りたかった、とも思うが、きっと今が私にとっては最良の時だったに違いない。
 寮さんは、インドへの旅で、私の知る限りでも、3つの異なった物語を生み出した。そのうちの2つ 楽園の鳥 ―カルカッタ幻想曲― とこの『夢見る水の王国』が、ほぼ同時に作者の中で進行していたことに驚く。なぜなら、それらはまったく違う趣の作品。人は多面性を持つけれど、こんな風にみごとにちがう形でつきつけられ、私はすっかり寮美千子という人に魅せられてしまった。

 「夢見る水の王国」とは何処か、「マミ」と「ミコ」とはいったい誰なのか。これがいったいなんの物語なのかを、私が最後に知ったとき、そこからが本当の物語のはじまりであることに気づいた。
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10 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
眩しいくらいの清らかな結晶のような物語です。
想像力をかきたてられる、美しい表現に満ちているだけでなく、
読み終わった後、自分の人生を自分で受け入れて生きていこうと思える力強さをもらえる物語です。

すべては生かされていて、哀しいくらい思い思いの唯一の人生を生きている。
その中で、大切に思う人を守ることの素晴らしさ。最後まであきらめないこと。ゆだねること、新しい自分を受け入れること。自分自身が人生を歩むのだという自らの意思を強く持つこと・・・など、
たくさんのメッセージをもらいました。

心に残るくだりがありました。
「おまえは、自分を信じていいんだよ。ほんとうのことを求める気持ちを、失わなくていいんだ。どんな時でも、世界は少しずつ美しくなる。嘘やまやかしが世界を覆っても、その芯の芯では、傷つくことのない本物の美しさが、結晶のように、少しずつ成長しているんだから」
素敵な本にめぐり合いました。
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