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夢は枯れ野をかけめぐる
 
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夢は枯れ野をかけめぐる [単行本]

西澤 保彦
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

勤務先を早期退職し、ひとり静かに暮らす中年男・羽村祐太。だが、彼のもとになぜか、数々の不思議な事件の相談が持ち込まれ……。ミステリ界の雄! 西澤保彦ワールド全開!!

内容(「BOOK」データベースより)

羽村祐太、48歳独身、求職中。でも意外と、名探偵かもしれない。円熟のトリックが冴え渡る西澤ミステリの新境地。

登録情報

  • 単行本: 315ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2008/08)
  • ISBN-10: 4120039714
  • ISBN-13: 978-4120039713
  • 発売日: 2008/08
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.2 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 639,286位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
話の中心となる人物が48歳というだけで相当地味です。テーマも介護とか、老後とか地味ではあるけれど誰もが避けては通れない問題を扱い、それをうまくミステリーにしています。そして、今回は事件も地味です。主人公と同じくらい地味な謎の数々も同様です。なんていうか、紹介するのにこんな地味な内容も珍しいくらいですが、地味です(笑)
本編は短編を6編収録。それぞれにストーリーがリンクしており時系列に沿って話が進行していくので最初から一作づつ読んでいくことをお勧めします。読むうちに、あの人がこの事件とリンクして…というふうに徐々につながっていきます。しかし、この小粒な事件をスルメをかむようにじわじわと味わうのがまた楽しいのもまた事実。正味大作でもありませんし、傑作でもありませんが、自分は面白く読めました。
勿論、複数の西澤作品を読んだことをある方ならお馴染みのなんともいえない西澤節はこの作品でも健在です。
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By 朝犬
形式:文庫
一人の中年男性とその周りの人々の、生活のなかの心理のアヤをひもとく連作短編集です。生活心理ミステリとでもいえばいいいのでしょうか。

ここでいう生活は、高齢化社会、家族の問題が強く関わってきます。あまりミステリになじまない題材のような気がしますが、そもそもミステリという手法を使ってそうした問題を描きたい、ということこそ作者の本音かもしれません。その筆致は温かく理知的です。

だけどそれを社会問題として提議しようという意思よりは、そうした問題に囲まれてそれでも生きて行かなければいけない人間の性というか、運命というか、そうしたものへの静かな諦観を感じさせます。最後まで読み通すと、タイトルが胸に落ちます。その胸に落ちる落ち方の淋しさがなんともいえない読後感でした。

しかしそうした諦観だけで生きてゆくには人間は感情というものが豊富にありすぎるようです。恋愛を絡めながら、主人公が諦観に沿って生きつつもかすかに翻弄される様もまた描かれていて、爽やかなラブコメ的にも読めます。それで全体としては暗いより明るい印象です。

個人的には好みではありませんが、ひとつの独特な世界が構築されている野心的な作品であることは間違いありません。
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