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夢の上 - サウガ城の六騎将 (C・NOVELSファンタジア)
 
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夢の上 - サウガ城の六騎将 (C・NOVELSファンタジア) [新書]

多崎 礼 , 天野 英
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

あの、サマーアの空が砕け落ちた日の前後、ケナファでは何が起きていたのか? アライスたちのその後も描かれた短編集。

内容(「BOOK」データベースより)

サマーアにアライスという「光」が現れ、人々は希望を取り戻す。だが、「光」を未だ目にすることのなかった時代、「光」が己の輝きの萌芽に気づく前、その姿はどう映っていたのだろう。混沌とする「未来」を決して諦めなかった者たちがいた。彼ら六人は時にアライスを支え見守り、救国軍の礎となる。そのケナファ騎士団の六士隊長の軌跡を追った連作短編集。

登録情報

  • 新書: 212ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2012/4/24)
  • ISBN-10: 4125011990
  • ISBN-13: 978-4125011998
  • 発売日: 2012/4/24
  • 商品パッケージの寸法: 17.2 x 11 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 200,334位 (本のベストセラーを見る)
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カスタマーレビュー

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最も参考になったカスタマーレビュー
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 天奈
形式:新書
サウガ城の六騎将というタイトル通り、今回は6人の男たちがメイン。
本編ではザックリと名前しか出ていないキャラクターも多く、記憶にない人もいるでしょう(トバイットとアーヴィンを除く)。
革命戦争が起きる前からの彼らのエピソードを時系列順に並べた今回の短編集。
初っ端から重たく悲しく、涙を誘うストーリー構成が見事でした。
これが、外伝だと……?本編級の出来の良さです。

個人的に気に入っているのはハーシンの物語でしょうか?
さほど重たくないのですが、血の繋がりがなくても温かい家族を見事に描きあげていたと思います。ちょっと泣きかけた。

一番重たく、一番心に響くのはトバイットの物語。
汝、異端を畏るる事なかれ
私の心にいつまでも残るであろう名言(?)になりました。
常識はいつまでも常識なわけじゃない。畏れていては生まれない何かがある。
本編でもかなり活躍していたトバイットですが、外伝の補完により人間味がより一層増して身近なキャラに仕立て上げられています。

最後のアーヴィンの話は、本編の某キャラの『救済エンディング』。
本編だけでも後味がかなり良かったので、必要か……?とは思ったものの、突っ込めばボロが出る本編の未解決の問題を無理やりにも片付けています。
ファンタジー作品である以上、現実味がなくともこういう平和的な終わり方の方が良いのかもしれない。

どれも名作揃い。名前だけのキャラクター達に見事な厚みを出した手腕に拍手を送りたい気分です。
本編が気に入ったならば、買って損はない。むしろ、買わなければ真の終わりを読むことは出来ません。
次回作も楽しみではありますが、個人的にはもっと夢の上シリーズで長く書いて欲しかった……。
こんな名作ファンタジーを世に送り出してくれてありがとう御座います。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 ずっと続いていく『夢』の物語 2012/4/27
By ポロロッカ トップ500レビュアー
形式:新書
10-11年刊の『夢の上』の外伝.携帯サイトでの五編に,書き下ろしを加えた六編の短編集です.
一部を除き,本編にはほとんど登場のなかった,六人の男たちに焦点を当てた作品となっており,
基本的には話し役と聞き役,二人のやり取りではじまり,次第に話し役の回想へ…という流れです.

はじまりこそ,なじみの薄い人物,しかも昔話や家族の話で少し不安な部分もあったのですが,
綴られる物語は,さっきまで知らなかった男たちが,こうも魅力的に思えるのかと感嘆するほど.
本編は既にキレイに閉じられていますし,却ってこういうスタイルで正解だったのかもしれません.

それだけに,あのヒロインの登場にはいささか複雑な心境で,確かにうれしい部分はあったものの,
さすがに『その後』のことまでは,そうなるとわかっていても,触れずにいてほしかった気持ちも….

とはいえ,どれも辛く悲しい物語ばかりながら,彼らが『夢』を背負い,生きてきたということ,
そしてそれが,先への大きな『夢』へと続いていること.物語の中の彼らはもちろん知りませんが,
シリーズを楽しんだファンであれば,きっとそれらの『繋がり』にも,強く響くものがあるはずです.

ですので,できるだけ本編を先に,そうすれば多くの人々の『夢』が,より深く味わえるでしょう.
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 想いを繋げて 2012/5/20
By 2-much
形式:新書
小説『夢の上』の番外短編集。
ケナファ騎士団に属する6人の士隊長がそれぞれの素性と足跡を順に物語る。

こういう話は大好きなので困る。
中でもトバイットとイヴェトの話はそれぞれの“理由”に泣きたくなった。

===

いつの間にか出来上がった「普通」に縛られていては明日に進めない。
だから譲られた魂と体を活かす。
明日の夢に繋げるために、冷たく鋭くあなたの血肉を解体する。

それはきっと他のことでも同じだ。

毎日生きて食うことも、体系化された学問に基づいて学ぶことも、
先達の血肉を糧として取り込み受け継いでいくことに他ならない。

俺は誰かの想いを食らって生きている。
だからその人が大切にしたものは何であったのか、見失わないように歩くべきだ。
そうやって継いで継がれて、明日のための礎となって、俺もいつの日か、後から来る人の手によって解体されればいいと思う。



独りで山を下りてからさらに17年、時間は残酷に過ぎる。
「姉はもう生きてはいないだろう」と「今でも日溜まりの中にいる」が心中で矛盾なく両立する。
その想いが少しだけ分かる程度には、俺も年をとった。

二度とあの時間には戻れない。
あの暖かな陽だまりはもうどこにもない。

けれど自分はその景色を覚えているし、
あの時間は間違いなく今の自分に繋がっている。

だからこの胸から深い感謝が消えない限り、陽だまりは常にここにある。

===

本来はアーディンの「手紙」が未来への道を照らす終幕で、本編とも強く関わる話なのだと思う。
でもやはりここで挙げた二話が俺のツボでありつまり弱み。

ひとつひとつの想いは小さく、時に無情に失われるほど弱い。
けれど人の意思は繋げると非常に強い。

世代と帰属を越えて縦横に連ねれば、小さな意思も世界を変えうると俺は信じている。
それは俺の知る人や歴史が、既にその事実を示しているからだ。

だから俺もまた後輩たちにその事実を伝えられるよう、
自ら変わり近くを変えていきたいと思う。
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