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21 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
共感せずにはいられない(女だけど……),
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レビュー対象商品: 夜明けの街で (角川文庫) (文庫)
不倫の話。たかが不倫、されど不倫。とても奥深かった。 不倫するサラリーマンの気持ちが表裏全て、浮かれた気持ち、焦り、動揺、感じることが良く伝わってきた。 不倫相手にこう言われればそりゃ嬉しいだろうなとか、あ、こういわれたら確かに一歩引くなとか、作者が男性だからか、男性として読むとどの場面においても共感ができる。 逆に女性の立場から読んでみると(つまり奥さんの側)、かなり手の込んだアリバイ工作にもう感心するしかない(苦笑) そして女性の怖さもわかる。奥さんと不倫相手。二人は全く違う形でこのサラリーマン男をじわじわと締め付けていく。 不倫相手として徐々に男を虜にして主張を広げていく女と、何も言わないし何も気付いていないのに、無邪気に核心をついてくる妻。 伏線としての昔起こった殺人事件の絡みも面白い。男が不信感を得ていく引き金になりつつも、その殺人事件に自分の気持ちの言い訳を繋げようとする無意識の行動が滑稽なほど面白い。 不倫の是否を問うお話ではない。ミステリーともちょっと違う。 どういうカテゴリーなのか、考えてしまうところにこの本の面白さがあると思った。
15 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
不倫から目を覚ましたい人に読ませたいかも,
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レビュー対象商品: 夜明けの街で (単行本)
映画化されたので東野さんの原作を読んでみました!不倫=どろどろ、自己愛、勘違いキモイ、祝福されない、身勝手、迷惑・・・ そんなイメージがありましたが、本作品は不倫に陥る男女の思考、心の移り変わりを本人でなければわからないほどに描き出していて、はっとするものがありました。東野作品としては異色かもしれませんが、手近な女子をランチや飲み会に 屈託なく誘う職場の課長に読ませて、ほんとうに下心はないんですか・・・?と背後から感想をお聞きしたいものです。 赤い糸なんてない、あるとすれば二人で長い人生をつむいで、どちらかを看取るまで添い遂げることで完成する・・・友人新谷のもっともな意見に深くうなづきながらも アラフォー男性のわびしさ、若い女子に視線を送るのも躊躇してしまう純情さ、一回り下の女性とドラマのような恋愛ごっこができる喜びにはまりながら、保護者ぶって余裕を見せてしまう年上ならではの心情・・ こちらにも深くうなづいて読了しました。 多分、主人公男性が本当に遊び人だったら、こんなメンドイ31歳世間知らず女子には目もくれず、キャバクラ行ったりで発散していたのでしょう。しかし恋愛に免疫もあまりなく、別に肉食系でも女好きでもなく、 気づけば結婚してしまって世間並みの幸せを手に入れて、 人生こんなものかなと思うような、真面目で堅実、 道をはずれることを否定してきた彼だからこそ、 「不倫じゃない、本気だ!おれが彼女を守る!!」という 本末転倒方向に突っ込んで行くのでしょうね。 (多くの男性はもっと双方の女性に嘘をついたり、かけひきを楽しんだり、 離婚を引き伸ばしたりするのでは) 主人公がもっと嫌な、身体目当ての、女性にモテたいだけの嘘つき男だったら、 自分に夢中にさせてから、ぼろ雑巾のように再起不能にして 捨ててやれたのに・・・ と秋葉も思ったのではないでしょうか? 秋葉もまた、生真面目な性格ゆえ 悪役になりきれず、次第に情が移り 主人公の家庭を思い、主人公を思い、自らの苦悩と後悔に縛られた半生、 不倫の身勝手が原因で亡くなった女性二人を思い、 主人公以上に激しく、切なく揺れ動いていたのではないか、そんな風に思います。 ラスト、秋葉の振り返らない芯の強さ、頑ななまでの潔さに比べると 主人公の方は、とつぜん梯子をはずされて とぼとぼと妻の家に戻る様子が、魔法がとけたシンデレラ状態で哀れです。 中年男のはしかのような恋愛熱が寒気に変わり 恋人は去り、自分にあると思っていた選択肢など実は初めからなく、 腹に一物かかえた奥様に気を使いながら 仕事してローン払って 老いていくしかないという、この結末はリアルホラーかもしれません・・・
73 人中、67人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
何とも言えない読後感,
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レビュー対象商品: 夜明けの街で (角川文庫) (文庫)
世間的にはあまり評価が高くないようですが、個人的にはすごく好きです。東野作品の裏No.1を選べと言われれば、おそらくこれを選ぶかも。 確かに、ミステリーとして読めば、過去の作品のようなパワーはないかもしれません。 「手紙」のように感動を与えてくれる作品でもありません。 しかし、一人の男の心情を丁寧に書ききっているところはやはり素晴らしいと思います。 馬鹿にしていた不倫の世界にドップリとハマってしまい、家庭と愛人の両立に苦しむ前半。 殺人容疑で疑惑を持ってしまった上、相手の本気さにビビってしまう後半。 様々な葛藤が繊細に描かれています。 男は弱いな〜とか、女は怖いな〜とか、色々と考えながら読み終えました。 ラストに納得いかない人もいるみたいですが、これでスッキリした形で終わったら現実感がなくなってしまっていたんではないでしょうか。 モヤモヤを残して読者に色々と考えさせる、素晴らしいラストだったと思います。 この作品は、「東野圭吾といえばミステリー」というイメージが強すぎたせいで評価が下がってしまった気がしてなりません。 ぜひ、イメージを取っ払ってから読んでほしい作品です。
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