本のタイトル作品である「夜市」ももちろん良い作品なのですが、私は「風の古道」に読み応えを感じました。
たまたま舞台設定が自分が住んでいる小金井公園付近であると言うこともあるとは思いますが、ついついその古道を探してみたくなります。まあ、もしあったとしても入りたいとは思いませんが。
いずれの作品も文章はシンプルでありながら、深みのある世界がうまく描かれていて、余韻の残る作品になっていると思います。
「夜市」は日本ホラー小説大賞受賞作品とのことですが、いわゆる「ホラー」とは一線を画し、日本古来の伝承を小説としてよみがえらせた「ファンタジー」といった方が適切かもしれません。
すごく楽しみな作家がでてきたと思います。次回作が待ち遠しい。できれば長編でどっぷりと「恒川ファンタジー」の世界に浸りたい。