本書は、「夜回り先生」として知られる著者が、中日新聞に連載して
いたエッセーに加筆と修正を加えたものである。
本書は4章構成になっていて、それぞれの章において、いのち、人間
力、出会い、自然力をテーマにしている。
書かれている内容は、与えられたいのちを精一杯生き抜く、今この時
を大切に生きる、困っている人のために働く、礼儀作法を身につける、
読書の習慣を身につける、20歳になったら自立する、時には無理をし
てみる、自然散策を楽しむ、深呼吸をしてみる、自然の恵みに感謝す
る等の著者からのメッセージと、非行少年、路上生活者、盲目の少女、
18歳のホスト等との出会いについて書かれている。
このように、テーマは多岐に渡っているが、本書の根底に流れている
大きく重要なテーマは、いかにして生きていくか、ということであり、
この点においてまさに、タイトルにもある「いのちの授業」である。
いずれも、著者の子どもたちを見守る温かい視線に包まれており、長年
の高校教師として、また夜回り先生として、数多くの悩める子どもたち
に接してきたご経験に基づいたメッセージには、心に響くものがある。
非常にゆったりとした読みやすい筆致で書かれており、レイアウトも
読みやすくまとめられ短時間で気軽に読むことができる。また所々に
著者や美しい自然の写真が付されていて、心地よく読める本でもある。
夜回り先生の生きるための力をくれるメッセージをどうぞ。