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夜中に犬に起こった奇妙な事件
 
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夜中に犬に起こった奇妙な事件 [新書]

マーク ハッドン , 森 ヒカリ , Mark Haddon , 小尾 芙佐
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (16件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

Publishers Weekly

この啓示的な小説の語り手は、15歳の自閉症の少年 Christopher Boone だ。うめくことと頭の中で数学の問題を解くことで気を落ちつけ、赤いものは食べるが黄色いものと茶色いものは食べず、触られると叫ぶ。変わっていると思うかもしれないが、彼にしてみれば他の人たちこそ謎だ。というのも、ほとんどの人が本能的に頭の中で他人の考えていることを推測するが、彼にはその能力がないからだ。隣家のプードルが何者かに殺され、その濡れ衣を着せられた Christopher は、お気に入りのキャラクターのひとりシャーロック・ホームズをまねて犯人を探そうと決意する。事件がやがて両親の離婚の秘密、さらには自分の居場所探しへとつながっていくなか、彼は推理によって、自分にとっては綴じられたままの本に等しい世間の感情的な複雑さを切り抜けていかざるをえなくなる。これが処女作となる Haddon の手の中で、Christopher は魅力的なケーススタディであり、何より、思いやりのある少年である。典型的なタイプのように完全に心を閉ざしているのではなく、普通の人間のように周囲の環境を振るい分けることができないために、感情の波にあまりに無防備に圧倒されてしまうのだ。

Christopher が入り乱れる刺激を理解する方法はただ1つ、抽象的なパターンに当てはめることだ(「黄色い車が4台並んだ日は黒い日だ。誰にも口をきかないで読みかけの本の上に座って何も食べないで危ないことをしない日だ」)。想像力を欠く観察が、一種詩的な感性と辛辣な人物描写に拍車をかける。Christopher は「これは笑える本じゃない。ぼくはジョークは言えない。ジョークはわからないから」と言い張るが、この小説は感動的で皮肉なユーモアにあふれている。その結果、独特の語り口が胸に迫る、目を見張るような作品になっている。
Copyright 2003 Reed Business Information, Inc. --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

Synopsis

The Curious Incident of the Dog in the Night-Time is a murder mystery novel like no other. The detective, and narrator, is Christopher Boone. Christopher is fifteen and has Asperger's, a form of autism. He knows a very great deal about maths and very little about human beings. He loves lists, patterns and the truth. He hates the colours yellow and brown and being touched. He has never gone further than the end of the road on his own, but when he finds a neighbour's dog murdered he sets out on a terrifying journey which will turn his whole world upside down. --このテキストは、 ペーパーバック 版に関連付けられています。

登録情報

  • 新書: 382ページ
  • 出版社: 早川書房; 新装版 (2007/2/28)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4152087951
  • ISBN-13: 978-4152087959
  • 発売日: 2007/2/28
  • 商品の寸法: 17.6 x 11.2 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (16件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 261,876位 (本のベストセラーを見る)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 自閉症という果てしない宇宙。, 2005/3/21
ハリネズミの本箱の一冊である本書の語り手は“アスペルガー症候群”いわゆる自閉症のクルストファーという十五歳の少年です。養護学校の先生のすすめで本を書くことになった彼は、大のホームズファンということもあって、近所で殺された飼い犬の犯人捜しをミステリ小説として執筆しています。しかし、本書はミステリではありません。事件の犯人捜しという骨子はミステリとして残っているのですが、本書の本領はクリストファーという自閉症の少年が、自らのことを自分の言葉で語るというところにあります。彼の感じる世界、考え方、受けとめ方、あらゆることがはじめて自閉症というものに接するぼくには驚きの連続でした。瞬時にすべての情景を記憶にとどめてしまい、あらゆることに秩序を求め系統づけしてしまう。数学と物理に関しては天才的な能力を発揮し基数の三乗を千桁まで暗算することなど朝飯前。しかし、彼の世界は内的には底知れぬほど果てしなく広いのに、対外的にはおそろしく狭いものになってしまう。小学生にでもできるような、たとえば駅にいって切符を買うというような当たり前のことが、彼にとってはとてつもなく困難なことになってしまう。このアンバランスな状態が、クリストファー自身によって語られることで漠然としてではなく、身にしみる現実となってこちらにも伝わってきます。ぼくは、クリストファーから多くのことを教わりました。それにしてもすごい世界だ。そして、本書のぎこちない世界をリアルに訳しているのが小尾芙佐さん。アルジャーノンの名訳を彷彿とさせるいい訳です。
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17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 秩序と混沌, 2007/7/14
By 
ヤマボー (千葉県) - レビューをすべて見る
(トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: 夜中に犬に起こった奇妙な事件 (新書)
クリストファー・ブーン。15歳。彼の嫌いなものは黄色いもの、茶色いもの、食べ物どうしがお皿の上で触れ合っている状態、人ごみ、知らない人との会話、大きな物音、行ったことのない場所や見たことがないもの・・・。これらはときに彼にパニックを起こさせる。彼は自閉症児だ。

しかし彼の内面は実に豊かでみずみずしい。焦がれても持てないだろう能力を彼はたくさん持っている。宇宙のしくみや、自然の法則、数学やパズルは大の得意だ。近所の飼い犬が園芸用のフォークで串刺しにされて殺されたのを発見した彼は、シャーロック・ホームズのように事件を解決しようと捜査を始める。その過程を本にして書き記すことにした。

探偵を気取って捜査を始めたものの、事件は意外な方向に転がり始め、予想だにしなかったことが我が身に降りかかってくる。それらは彼が一番苦手とするところの混沌である。パニックにとらわれそうになりながら、混沌の中に秩序を求めて家を出るクリストファー。こうして彼の小さな、だけどとっても勇気のいる冒険が始まった。

ミステリの形を取りつつも、ひとりの少年の精神世界をこれほどまでに丁寧に描いてあることに感動する。随所に出てくる図式や数式や、イラストなどを見れば彼がどのように世界を見ているかが一目でわかる。そして彼が見ているものが、いかに混沌として複雑で、どんなにか彼を不安にしているかも理解できる。彼なりに現実と折り合いをつけ、進む道を切り拓いていくさまに勇気をもらった。死んだ犬に始まり、生きている子犬で終わる爽やかな物語です。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 翻訳もすばらしい, 2006/8/9
本の内容自体もすばらしいと思いますが、翻訳もさすがだと思いました。人とのコミュニケーションに障害を持つクリストファー君の態度・口調がうまく日本語になじむように訳されているように感じました。(偉そうな言い方で申し訳ないです)

敬語とぞんざいな口調を微妙・絶妙に混ぜていらっしゃるあたりが面白く、楽しく読ませていただきました。
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