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まず表紙が美しい!空間美とか間とかに重きをおいてるのが表紙から既によくわかる。帯文松浦理英子。表題作の「夜を超える」は、松浦の小説「乾く夏」を原作としている。プロである作者が自発的に書いた作品らしい。漫画家もアーティストだ。こういう逸話を聞くと嬉しい。
ただ、絵が美しい漫画を愛するわたしとしては、この「夜を超える」を超える魅力を持つ作品がほかにもたくさん入ってるのがうれしい。たとえば、「封印」。ワイルドの「サロメ」を思わせるラスト。「WATER」に描かれた曲線の美しさ。そして「キュールとカルト」はキュールの肢体、顔、表情の美しさに加えて恋愛のときには歯車が急回転したり欠けてしまったりするような微妙なせつなさが描き出されていて、秀逸。
全体を見渡して、作風の多彩さに驚く。やや古い作品が多く、スタイルを模索していたのが読み取れるが、独自の感性と才能、これはスタイルの違う高野文子ではないかと思った次第。既にキャリアがあるけど、まだ変わるんじゃない、この作者?
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