非合法組織に追われ逃亡を謀る男。そして、偶然逃げ込んだのはかつて愛した女が経営するホテル。嵐の沖縄那覇での活劇、そして明らかにされていく二人の過去。救いのない状況なのだが、あの若かった時の数日の思い出が二人に希望を与えてくれるようにも思えたが・・・・・
現在と過去を行ったり来たりしながらストーリーは展開する。しかし、もたつくことはなく最後まで一気に読み通すことができた。人物の描き方が甘いのが難点かもしれない。リアリティーが迫ってこないのだ。それは、もう20年前に発表された小説ゆえに細部を支える時代背景が古いせいかもしれない。
そういう点でも、オールドファッションなハードボイルド小説と言えるかもしれない。完全な悪人や極端な残虐さが出てこないのも救いかもしれない。好みが分かれるところではあるだろうけど。