でもいつものフロスト警部のこと、一貫した捜査方針などこれっぽっちもない。ただわめいて、走り回って、勘を頼りに強引な捜査を続けるのみ。しかしこいつが犯人だと確信したのもつかの間、強力なアリバイが見つかって、また一からやり直し。だがここでくじけないのがフロストのいいところ。ただし一緒に振り回されるギルモアはたまったものじゃない。奥さんには愛想をつかされ、かぐわしきアフター・シェイブ・ローションは同僚からバカにされ、事件を解決したと思いきや、手柄はほかの刑事のものとなる。上司に恵まれないとひどいことになるという、まさに典型。
ところが妙なことに、てんやわんやの大騒動もいつしか犯人が捕まってめでたく終了。とても普通では考えられない解決を見るのだから、やっぱりフロスト警部は天才なのか。いや、単に運がよかっただけというのが、真実だろう。『クリスマスのフロスト』(原題『Frost at Christmas』)、 『フロスト日和』(原題『A Touch of Frost』)に続いてのこの作品、大いに楽しんだ。まだ未訳の作品が2つある。早く読みたいものだ。それにしても大手柄は訳者の方。罵詈雑言、エッチ満載のセリフを、実に見事に訳している。ぜひご尊顔を拝したい。(小林章夫)
登録情報
|
とはいえ、これだけ次から次へと事件が起こって、それに――かなり強引とはいえ――最終的にはすべて解決をつけてしまうというのは、このシリーズの特徴だろう。フロストという愛すべき主人公の他にも、デントン警察署のいつもの面々の描き分けもきっちり行われていて読ませる。
ミステリとしては長い小説だが、最後まで飽きさせずに読ませる。
下品で馬鹿馬鹿しい中にも
冷めた人間観察眼なんかも見え隠れして
いろんな角度から楽しめます。
本国イギリスではドラマ化されているそうですが
忠実な映像化は無理ですね。
主人公の汚さなどは小説の中だけで十分です。
(それに俳優がイメージと違うので残念ながら観る気がしない。)
毎回、主人公フロストのもとにつく(つかされる)ワケありの男性達は
フロストとうって変わって
「あ~こんな人いるいる!」っていう感じで興味深い。
推理小説にしては厚いですが
読み始めると一気に読めちゃいます。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|