内容紹介
コーカサスは、ソ連崩壊以降、民族紛争やエネルギー問題(カスピ海石油・パイプライン)、民主化革命といった国際的な政治問題の震源地として知られる。泥沼化し、未だ出口の見えないチェチェン紛争や、南オセチアへのグルジアによる侵攻とそれに呼応するロシアのグルジア攻撃(2008年)は、世界中に大きな衝撃を与えている。その一方で、長寿の郷、ワインの故郷、勇壮かつ優美な民俗舞踊など、伝統芸術の宝庫としても知られてきた。
本書では、多様な言語・宗教に基づく共生の文化を築いてきたコーカサスの歴史や文化を、現地経験豊富な7人の論者が描くなかで、民族・宗教と国家という普遍的な問題をあぶり出す。我が国で初めてのコーカサス研究に焦点を当てた市民講座の記録。
著者について
編者
前田弘毅(まえだ ひろたけ)
大阪大学世界言語研究センター特任助教・北海道大学スラブ研究センター客員准教授
1995年東京大学文学部卒、同大学大学院に進み、グルジア東洋学研究所に留学。博士(文学、東京大学)。北海道大学スラブ研究センター専任講師、上智大学、北海学園大学、日本大学非常勤講師等を歴任後、現職。主な著作等に『コーカサスを知るための60章』(明石書店)、『グルジア現代史』(東洋書店)、『イスラーム世界における奴隷軍人とその実像』(明石書店)など。
著者
宇山智彦(北海道大学スラブ研究センター教授、中央ユーラシア近現代史)
廣瀬陽子(静岡県立大学国際関係学部准教授、国際政治・コーカサス地域研究)
北川誠一(東北大学大学院国際文化研究科教授、東洋史・現代コーカサス研究)
松里公孝(北海道大学スラブ研究センター教授、旧社会主義諸国の政治と歴史)
中村唯史(山形大学人文学部准教授、ロシア文学・ソ連文化論)
松本奈穂子(東海大学教養学部専任講師、音楽学・舞踏学)