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多様化世界―生命と技術と政治
 
 
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多様化世界―生命と技術と政治 [単行本]

フリーマン・J. ダイソン , Freeman John Dyson , 鎮目 恭夫
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容紹介

An expanded version of the author's 1985 Gifford Lectures - "In Praise of Diversity". Dyson looks at subjects as different as the origin of life and the design of nuclear reactors, stressing the infinity and diversity of the universe.

出版社からのコメント

"One of the world's great theoretical physicists . . . explains, in a way that is understandable . . . what past and recent scientific theories tell us about the beginning, ending, and present state of the universe."--USA Today
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 単行本: 322ページ
  • 出版社: みすず書房; 新装版 (2000/05)
  • ISBN-10: 4622049767
  • ISBN-13: 978-4622049760
  • 発売日: 2000/05
  • 商品パッケージの寸法: 19.6 x 14.2 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:ペーパーバック|Amazon.co.jpで購入済み
著者Freeman J. Dyson氏は英国生まれ(1923年)で、米国の名だたる「プリンストン高等研究所」の教授で、現在87歳の高齢。私の記憶が正しければ、彼はアインシュタインやゲーデルが晩年同研究所で健在であった頃、彼らとともに同じ屋根の下にいた現存する数少ない物理学者の一人。ダイソン氏は大変Open-mindedな物理学者で、それを示す一つは、彼の別の本「Scientist as Rebel」に書かれた、「One in a Million」というBook Reviewに見られる:ここで彼は、ユリ・ゲラーのスプーン曲げのショーに(スプーンを持参した)自分の娘を連れて参加した経験を書き、ユリ・ゲラーの実演の後、マジシャンAmazing(驚異の) James Randi (ある時期全米マジシャン協会(?)の会長)が、予め曲げたスプーンを用意して、すり替えによるスプー曲げのからくりを実演し、ユリ・ゲラーはインチキだと主張したが、果たしてそうだろうか、と大きな疑問を表明している。
この本は、著者が62歳の1985年、英国の大学で行ったGiffordレクチャーを本にしたもの。歴史のあるGiffordレクチャーに講師として招かれる人は世界的に著名な学者。
本の内容は、著者がそれまでに関わった科学、工学、政治等の分野での経験に基づいて、その時点での彼の考えを表明したもの。私自身が大変興味をもった箇所を紹介すると以下の通り(私は英語の原本の方を読んだ)。
(1)「生命の起源」に関する研究の現状(1985年時点)と彼の見解。著者自身、「Origins of Life」を1985年に書き、1999年にその第二版を書いている。「ダーウインの進化論」に先行するテーマは、「ビッグバン宇宙論」と「生命の起源」である。著者自身の考え(モデル)も提示したうえで、科学者は後者に関しては未だ答えを見つけていないと表明。
(2)政治に関するパート(「Camels and Swords」)で興味深く読んだのは、「日本」に関する部分。著者はレクチャー・ツアーで1985年来日しているが、そのとき彼が会った日本の政治家との面談での経験を書いている。彼は、日本が当時のソ連から北方領土の返還を強く要求していることに驚いている。その際、引き合いに、昔のドイツ(プロシア時代)のケースに言及し[たぶん、ロシアにとられたケーニヒスベルグ(現カリーニングラドのことだろう。そこは数学者ヒルベルト、哲学者カントの生地)]、ドイツ人は日本ほどに獲られた領土に固執しなかった(それがドイツ人の本音かどうかは知らないが、私が原子力関係の仕事でドイツへ行った際、夕食パーティーで隣席の友にこの件の話をしたら、我々はその話はしない、それはタブーだといっていた)。ダイソン氏は日本の北方領土返還要求において、日米安保条約が障害になっているだろうと語り、この条約を通して日本が、米国の第三国との喧嘩に関わっている矛盾を語っている。もちろん、物理学者ダイソン氏は政治的には米国では反主流の考えの持ち主で、私の観点からは、ベトナム反戦運動以来著名なMITの言語学者チョムスキー氏と考えが似ている。ダイソン氏は、「日本は中立宣言をして、スイスのような国になれるはず」と語っている。(私見だが、そうならないかぎり、北方領土返還問題も、米軍基地問題も解決しないだろう。自民党にはできないことを民主党に期待したいところだが、ダメのようだ。)
(3)私が大変興味深く読んだのは、最終章「Butterflies Again」。ここで著者は、「科学」と「神学」の間のノーマンズ・ランド(no-man’s-land)にある5点のテーマに触れている:(a)「生命の起源」、(b)「人間の自由意志」、(c)「科学における目的論的考えの禁止」、(e)「我々の宇宙の、用意された「設計」による誕生(the argument from design as an explanatory principle)」、(f)「我々の存在の究極的目的は何か?」。これらの問題に対して科学者がこれまでに語ったこと、著者自身の見解が、最後の6ページに要約されている。
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5つ星のうち 4.0 前方向に無限 2008/5/22
By 山根晋爾 VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazon.co.jpで購入済み
原題をそのまま訳すと「前方向に無限」となるのだが、その題名どおりあらゆる方向への議論とそれに科学がどのうように関わっていくかが、哲学の領域にまで踏み込んで饒舌に語られている。
政治的な話やキリスト教的な部分では、根本からキリストに縁のない人間としては非常に読みづらい部分も多い。
面白かったのは「生命とはなぜ複雑なのか」の章。近代的遺伝学の中でもっとも興味深い進歩のひとつ「屑DNA」の発見。全てのDNAのうち半分くらいが屑かもしれずなんの益も害もせず複製し続ける。人間社会の中でも屑DNAに相当するものをたくさん抱えられる社会ほど永続し反映する。生命が常にあれこれの形で身につけてきただらしなさの実例だ。この一例は「多様化世界」という本書の題名と強烈にマッチしていて面白い。
「どんな問題でも専門家というものは、すでにあらゆる可能な誤りを犯した人間である」というダイソン博士。一度彼の世界に浸ってみるのもいいと思う。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By kaz0775
形式:単行本
レビュアーは科学の進歩に関しては、否定的なスタンスであるが、フリーマン・ダイソン先生の恐ろしいほどに想像力豊かな科学・技術と人類の宇宙への関わりという、SF小説もアポロ計画も軽々を飛び越える発想には大変感銘を受けた。

本書はダイソン先生の代表作である。地球の緑化計画など、昨今の環境活動がちっぽけにみえてくる偉大な一冊である。

ダイソン先生の名声を広めるためにも新書化を望みたい。

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