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多宇宙と輪廻転生―人間原理のパラドクス
 
 
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多宇宙と輪廻転生―人間原理のパラドクス [単行本]

三浦 俊彦
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

"「私」のいない宇宙はありえたのか"---- 超能力も輪廻も終末もオカルトも、ドラマ『トリック』も幸福論も多宇宙も。厳密な論理で誤謬をあばき、「人間原理」で錯覚を正し、観測主体(意識)と宇宙とのあいだを解明する。「私とは何か」の誤謬と真相が、ここに詳らかになる。

内容(「BOOK」データベースより)

「私」のいない宇宙はありえたのか。超能力も輪廻も終末もオカルトも、『トリック』も幸福論も多宇宙も。なぜ論理を尽くさないのか?厳密なロジックで誤謬を暴き、「人間原理」で錯覚を正し、観測主体(意識)と宇宙とのあいだを解明する。

登録情報

  • 単行本: 378ページ
  • 出版社: 青土社 (2007/12)
  • ISBN-10: 4791763831
  • ISBN-13: 978-4791763832
  • 発売日: 2007/12
  • 商品パッケージの寸法: 19.2 x 14 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 小説として読んだときの評価です 2008/6/30
By モワノンプリュ VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazon.co.jpで購入済み
 まず著者の最大の武器。それは「現に起こっていることは起こりやすいことであったはずだ」という原則で、「アプリオリな原理」(p16)と呼ばれてます。「哲学的才能とは、とりもなおさず、確率的直観のことである」(p29)とまで言ってます。で、立ち向かう難問は「私が今ここにいる」という主観的事実(p1)。
 著者はノッケから飛ばしていきます。まず「私」とは何かという基準問題を検討し、既存の諸説では「私」の存在確率が無限小になる。故に背理法により、「『私』という特定のこの主体は、全く別の物理的起源から、全く別の時空間に、全く別の心的経験の継起として、存在することもできた」(p18)という結論が導かれます(それってホントに「『私』という特定のこの主体」なんですか? という素朴な疑問は抱かないように)。しかも確率論的に考えて、この「私」は「誰でもありえ」て「必ず誰かでなければならない」(p19)ようなものである。
 著者は確率的直観を駆使し、序章で早々に輪廻転生説の必然性を証明してしまいます。その推論の論理性は凄まじく、「夢から覚めてみたら私は地球人(ホモサピエンス)ではなく、別の文明のメンバー(たとえば五つ眼三本腕の知的生命体)で、その文明の未来に関わる終末論法を論じていたなどということはありうる」(p175)なんて一節に躓くアナタは、残念だが哲学的才能を欠いてますw。
 一応老婆心ながら言っておくと、本論部分の最大の山場は「眠り姫問題」。でも著者としては、すべては輪廻転生説の倫理学的諸帰結を説く第12章のための前段なんでしょうね。ただ、それを救いと感じるかどうかは、また別。救済って確率じゃないと思うし…。
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5つ星のうち 3.0 難しいです 2013/5/3
形式:単行本
95パーセントは理解できませんでした。
今まで読んだ本の中で、ダントツかもしれません。
少なくとも、3本の指に入る難しさだと思いました。
なので、星3つに意味はありません。
良書とかなんとか、私には判断できません(すみません)。
ただし、つまらなくはありません。
苦痛でもありません。
理解できないだけです。
付論も含め、最後まで読んだ感想です。
このレビューは参考になりましたか?
19 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 自然科学と論理学 2008/4/10
形式:単行本
<本書の目的は、自然科学の世界観を論理分析の方法で突き詰めたところに、いかなる人生観が立ち現れるかの検証でした。>(あとがき)

ということで、厳密に論理学的手続きを踏んで自我の問題を考えているのだが(難しかった)、すごーーーく簡単に理路を辿るとこういうことである:

(1) 宇宙の成り立ちに関する問い: 宇宙における様々な定数(光速、重力、プランク定数、、、)がこの宇宙の値を取る理論的必然性は示されていない → それなのになぜ現在のような理想的な=ファインチューンされている宇宙が存在しているのか?
(2) その答え: 宇宙は多数存在する(ひも理論)。しかし、そもそもファインチューンされておらず十分に知的な覚醒の存在しない宇宙ではこの問いが成立しない。
(3) 続き: ファインチューン問題が発生する宇宙では「わたし=自我」の問題も高い確率で同時に発生している。
(4) そして: そのような問題が高い確率で問われるためには自我を冷静に思慮する状態(覚醒度の高い意識状態=観測者切片)が継続的に準拠集団内(各人間の様々な意識状態の集合)に生起する必要がある。
(5) さらに: 一方、その準拠集団においては「私」の周囲の人間がゾンビ(意識を持たない)である可能性を否定できない。
(6) 従い: (4) の必要が満たされるためには、少なくとも今の「私」の中にある観測者切片が時間を超えて継続的に生起する必要がある。こうして輪廻が是認とされる。

あまり自信がないが、まとめるとこんな感じだと思う。
論理学的な手続きはあまり興味がないのだが、最大のミソは、「観測者切片」という概念を持ち出して個人を切片に分解するところにあるようである(強いSSSA=Strong Self Sampling Assumption と呼ぶ)。きのうの「私」と今日の「私」は違う切片であるが、自我であるという点では同じで、それと同様のレベルで前世の自我と今日の自我は同一視できるということであろう。
ちょっと無理がある気もするね。
しかし、最終章の、「輪廻がもたらす倫理的帰結」のところはおもしろい。そこまでがまんして読んだ甲斐はあった。
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