門外漢にとっては非常に興味深い分析だったが、結論というか提言がショボい。「専門性を身につける」ということだが、それだと今現在の学校教育で、少なくとも理念上では実践されていることと、ほとんど違いはない。どんな学生も、それなりには「専門性」を身につけるべく、学校に行っているのである。それにもかかわらず、つまり、工業高校や各種専門学校に行っても就職がないところに現代社会の問題があるのであって、著者の提言はほとんどなんの解決にもならないように思える。
また、著者は最初企業側の論理(「人間力」に代表される)を否定・批判しておきながら、最終的な結論では「いかに企業の気に入るような人材に自分を育て上げるか」に堕してしまっており、羊頭狗肉も感もある。とはいえ、著者の意気込み・頑張りは「買い」だと思う。