以前、新幹線車内の「WEDGE」(2006年No.11)という無料の本にあった際にも
「社会にツケをまわすだけで雇用者以外は得をせず、社会負担は増大し後戻りも出来ず危険きわまりない」との論旨に注目していた。
それ以後私の目には著者はあまり声を大にしてくれていなかったが、やっと本になった。
国民が諸外国の社会変化の事実をもっと知らないといけない。まだこの異常な外人受け入れの流れを止める事は可能なはずだ。
本日、中川秀直らの自民党グループが移民庁の設置を議論するという情報が入ったが、これは国家百年の計から言って誤りだと私は思う。
私は医師だが、医療問題でも間違った提言ばかりし医療をお荷物扱いする経団連には怒りを禁じ得ない。ただの金儲け集団の意のままになる政治家が多すぎる。
そもそも1980年代に外国人労働者論議が起きた時、旧通産省や旧建設省といった産業所管官庁は、
「受け入れは望ましい産業構造へ向けた企業の合理化努力を阻害する」として受け入れには消極的だった。
ところが、坂中論文で朝鮮人の特永許可を出すなど、先見の明の無さで国民に大迷惑をかけている法務省、
それから労働省といった取り締まり官庁が産業界の意のままに、将来に対する確たるビジョンもないまま、
受け入れ制度整備に走ったのである。
外人看護婦を連れてくる前に、なぜ看護職から就職1年目の新人が3割も去って行くのか、
なぜ他国に比べて医師も看護婦も少ない人数で職場環境が改善されないまま放置されているのか、
これを考えてみなければならない。そうでないと救急患者のたらいまわしは無くならないだろう。
目先の金儲けで政治を私物化するような提言をしてくる経団連にはうんざりだ。
単純労働力受け入れによって既存の労働集約的産業を守ろうとすれば、将来性のある非労働集約的産業が比較優位を失ってしまうだけだ。
また一旦受け入れた外人の多くが定住を選び、高齢化していったドイツの例を見れば、限定的な受け入れがいかに難しいかがわかる。
人口構成とそれに付随する諸問題は一度ある方向に向かったら二度と元には戻れないという事実は十分に、国民が広く認識せねばならない。
その意味で、移民庁などはもう有り得ない、日本社会破壊行為としか思われない。
この本はなかなか良いので、多くの日本人に一読をおすすめできる。