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夏目漱石を読む (ちくま文庫)
 
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夏目漱石を読む (ちくま文庫) [文庫]

吉本 隆明
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

深刻なテーマを追い求める「暗い」漱石と長年、多くの読者から愛される「国民的作家」漱石のあいだには何が横たわっているのか。その二つはどこでつながっているのか。「吾輩は猫である」「夢十夜」「それから」「坊っちゃん」「虞美人草」「三四郎」「門」「彼岸過迄」「行人」「こころ」「道草」「明暗」…主要十二作品を解明し、漱石が繰り返し語ろうとしている主題を明らかにし、漱石自身の資質とのかかわりを平明に語りつくす、卓抜な漱石講義。小林秀雄賞受賞。

内容(「MARC」データベースより)

漱石の代表的な十二の作品をとりあげ、繰り返される主題と資質のかかわりに鋭い解釈を加えて、「暗い」漱石と「国民的作家」漱石の間にゆきとどいた理解の筋道をつける。四つの講演をまとめた。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 287ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2009/9/9)
  • ISBN-10: 4480426426
  • ISBN-13: 978-4480426420
  • 発売日: 2009/9/9
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
●漱石作品をある程度読んでいて「いいなぁ」と思っている人にはお勧めしたい。各作品の魅力やより深い読み方をわかりやすい言葉で楽しく知ることになるだろう。

●一方、「漱石ってよく知らないけど文豪といわれるくらいだから興味ある、まずはこの本から読んでみようか」という人には、以下の理由によりあまりお勧めできない。

●本書は、各作品の欠陥や不出来な点を鋭くえぐり出し、それでもなお漱石の作品は素晴らしいのだということを論じるスタイルで進行する。したがって、漱石作品が好きだ!という吉本氏と同じ立場で読まないと、その漱石作品のもつ欠点の方だけに納得させられてしまう可能性があるのだ。

●だから、まず「坊っちゃん」「三四郎」「こころ」などを読んでみて「漱石の小説って自分のセンスと合ってるなぁ」と思ったところで手にして欲しい一冊である。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By KAORU
形式:単行本
 講演を文章化した本なのですらすら読め、初期の猫から絶筆の明暗まで順を追って述べられているので、漱石文学の大まかな流れが把握できるわかりやすい構成になっている。特に新しい読み方が提示されているわけではないのであるが、全体を読み終わると自分の中の漱石像が変化していることに気づく不思議な読後感があった。
 「それから」「門」「こころ」「行人」など、漱石には男2人+女1人の三角関係(男同士が非常に親しい関係であることがポイント)をモチーフにした作品が多いが、この点について従来の批評家たちが嫂や大塚楠緒子との関係にその背景を見出そうとしたのに対し、吉本氏はあくまでも(同性愛的思考や幼児期の体験を含めた)漱石の「資質」が深くかかわっていると論じている点が私には非常に興味深かった。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
これは面白い。
夢中になって読んでしまった。
もう、久々の、むしゃぶるように読むことのできた書籍だ。

吉本隆明による、漱石論考集だが、書き口がたまらないほどに素晴らしい。
書き言葉と話し言葉の中間を見事なスピードで滑り込んでいる印象で、さらさらとよどみなく読むことができつつも、重量感を損なっていない。
普段あまり本を読まない人でも、気持ちよく読むことができる上に、読んだ後の達成感はすごく深い。
類まれな一冊である。

漱石のさまざまな作品を、縦横無尽に語っているが、作品ごとに分けられ、ほぼ年代ごとに語られている。
そして、ざっとストーリーのダイジェスト、または、注意して読むべき部分の仔細なる説明もなされているので、別段、漱石の、ここに取り上げられている小説を読んでから挑まねばならないわけではない。
実際、僕は、ここで論考の対象になっている漱石の小説の一部を読んだのはもう10年ほど昔で、ほとんどストーリー展開を忘れていたが、全然それが足かせにならなかった。
それどころか、「あ、そっか。そういうお話だったのか」と、感心させられっぱなしだった。
そして、読んだことのない作品についての論考も、あたかもその本のその情景が、目の前に浮かんでくるかのように見事に描かれているので、ちっとも退屈しない。
素晴らしい。

知的で、スリリングな書籍。
それでいて、暇つぶしに電車で読んでも疲れない。
お勧めだ。
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