「妖」以外と夏目の繋がりを感じられる11巻です。
いつのまにか夏目は大きな変化を遂げていて、
でもその変化を与えたのは紛れもなく「妖」で。
「妖」と「人」の間、曖昧な立ち位置にいたはずの夏目が、
揺らぐことなく、少しずつ少しずつ、その存在を確固たるものとしています。
今回も素敵なお話でした。
初期の作風とは異なりながらも、根底に流れる
切なさと優しさ、そして他者への愛しさは変わりません。
先生のプリティー加減もどんどん増していますね!
タキがぎゅーっとしてしまう気持ちが分かります。
「封じてあるもの」は小さな妖怪とタキの祖父慎一郎のお話。
夏目を「知らない」人たちと、夏目を「知る」田沼とタキの違い。
「見える」夏目と「見えない」慎一郎さんの違い。
そこに関わる「妖」と「人」の違い。
何かが異なるからこそ、すれ違い、出会うものたち。
どちらも感じようとする夏目の強さが、随所に表れていると思います。
後半「遠き家路」良かったですね・・・!
個人的には、今まであまり触れられてこなかった夏目の両親の話が
やっと聞けて、「今まであまり触れられなかった」理由も分かって、
ほっとしたようなもどかしいような、これが一区切りとなるであろう予感がして、
大好きなお話です。
先生と夏目のやりとりも良い!
彼らのお互いに分かり合っているちょっと憎たらしい言いあいが、一番優しい。
田沼の夏目への言葉、刺さりました。
一話では完結しなくなってきた夏目友人帳の世界ですが、
私はそれでもやはり、この世界が大好きだと感じます。
「名を返す」だけではなくなった夏目と妖の関係、そして夏目と人の関係。
今巻にある落書きページ、可愛くて、それだけで買った価値、十分ですよ!