長野まゆみの本は結構読んでます。そのきっかけになったのがコレで。確か中3の時の国語の教科書にちょっとのってたのです。で、何となく文にひかれて他の長野まゆみの本を読んで、つい先日ようやくきっかけとなったこの「夏帽子」を読みもうした。
この人の本が好きな理由。一つが文章の書き方。言葉や漢字の選び方が素晴らしくぴったりくる。そしてどことなく漂う耽美で幻想的な空気。どことなく宮沢賢治に通ずるものを感じることもありますな。
白い夏帽子に旅行鞄。ひと夏限りの理科教師、紺野先生が様々な学校に赴任していく。そのそれぞれの学校での生徒たちとのふれあいを描いたのがこの物語。といっても、ただの学校の話では勿論ない。ちょっと風変わりな授業をする紺野先生は、時々自分も不思議の世界に迷い込む。ないはずのレストランに行ったり、子狐にだまされてみたり。それを微笑んで受け入れる紺野先生にひかれていくのだ。
私こういう先生大好きだなぁ。理科教えてほしいもん。一緒に植物採集とか鉱石の観察とかしたい。理科の知識だけじゃなくて、大きな財産をえられると思う。
長野まゆみ作品に登場する少年は、みんなどこか儚くて透明でそれでいて危なげな空気を持っている。そこが「少年」って感じなんだな(惚)。
とにかくどこまでも独特。それは他の作品にも言えることだし。ただ少々難解でもある。正直言ってこの「夏帽子」は他の長野まゆみ作品を思って身構えていた私が拍子抜けする程読みやすかったけれど。む、だからこれは長野まゆみ入門としてオススメやもしれません。
幻想的なオハナシが好きな方、特に女性ですね。そういう方にオススメします。