ファンが誰しも驚くBuono!の通算12枚目のシングルで、本商品はCDのみの通常盤。今年(2011年)2月に行われ、先頃既にブルーレイ及びDVDの映像作品として発売されている「Re:Buono!」ツアーは、これまでのライヴ・ステージ以上に高いエンターテイメント性で彩られた演出が随所に登場し、Buono!の復活を深く印象付けるだけでなく、Buono!が現在進行形のグループとして新たな出発点に立った事を証明する重要なツアーとなった。そして今回のシングル作品は、Buono!がこれまで積み上げた実績の上に居座る事無く、新たな境地へ挑戦し続ける姿勢を全面に感じる作品となった。
「夏ダカラ!」は、鈴木愛理が主要なヴォーカル・パートを担い、中盤で印象的なセリフを担当する爽やかなポップ・ナンバーで、サビのバック・コーラスにもかなり手が込んでいる。ディストーションを掛けていないクリーンなギター・サウンドを重ね、アコースティック・ギターのストロークでリズムを刻む為、水晶のように透明感のある仕上がりとなった。「Ice Mermaid」は、半音階を使った雰囲気のあるメロディから、ホーンを導入したゴージャスなサビヘと変化する楽曲で両曲共に、タイプは違うものの「夏」を連想する曲が収められている。
本作の変化は、「MY BOY」から「Take It Easy!」を発表した時の変化に等しいと言えるかも知れないが、今回の曲は、これまでの楽曲には当てはまらない新たな要素を存分に吸収した部分が全面に添加されており、2011年のBuono!を感じさせる作品となっている。これまでのBuono!の楽曲に慣れ親しんだ方なら、初めて本作を聴いた時には多少の戸惑いを覚えるかもしれないが、重要なのは楽曲と作品の「質」であり、最終的に歪ませたエレキ・ギター主体でロック調に仕上げたか、アコースティック・ギターで柔らかな雰囲気に仕上げたかという装飾の違いはあるが、Buono!の作品としての質は、これまで同様に高いままである。