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夏の朝の成層圏 (中公文庫)
 
 
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夏の朝の成層圏 (中公文庫) [文庫]

池澤 夏樹
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

漂着した南の島での生活。自然の試練にさらされ、自然と一体化する至福の感情。それは、まるで地上を離れて高い空の上の成層圏で暮らすようなものだった。暑い、さわやかな成層圏。やがて、夢のむこうへの新しい出発が訪れる―青年の脱文明、孤絶の生活への無意識の願望を美しい小説に描き上げた長篇デビュー作。

登録情報

  • 文庫: 255ページ
  • 出版社: 中央公論社 (1990/05)
  • ISBN-10: 4122017122
  • ISBN-13: 978-4122017122
  • 発売日: 1990/05
  • 商品パッケージの寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 49,435位 (本のベストセラーを見る)
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5つ星のうち 5.0 15年前から続く清涼感 2001/9/8
形式:ハードカバー
15年程前にこの本を読んだ。そのときの清涼感、爽快感、透明度が今も記憶に残る。この作品が実質的なデビュー作ではなかったか、にもかかわらず、この頃から著者は格調の高さと品格を備えていたようだ。
このレビューは参考になりましたか?
15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 文明からの自由、人類の孤独 2001/7/18
By カスタマー
形式:文庫
深夜、誤って船から転落し、太平洋に浮かぶ環礁の小さな無人島に漂着した主人公。人間社会で何らかの役割を果たしていた自分が、地球上の単なるひとつの生命でしかないことを実感しながら、ゆっくりと島になじんでゆく。あれこれと工夫しながら、自分が島と折り合いをつけて生きていくやり方を身につける。社会から、時間から、工業製品から解放されてゆく。

知恵を身につけ、安らかに生きることを放棄し、文明と呼ばれるものを築き上げてきた現代の人類が、人類以外の地球――宇宙――この世界と完全に同化することはできるのだろうか?人類と世界とのあいだを揺れ動きながら真摯に生きる姿は、なにかやさしく厳しく大きなるものにつつまれながらも、やはり孤独である。

このレビューは参考になりましたか?
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
単行本は1984年に刊行された。著者の小説家としてのデビュー作。のちの作品群に受け継がれ展開していく、南の島、精霊、海、そして雲と空のイメージが多彩かつ多面的に表現される。緻密で優雅で明晰な言葉たちが、すでにここにある。

池澤夏樹という作家の文体や言葉や考察の方向性に、すでに、自分の中である形を与えてしまった読者にとって、あとからこの小説を読んでその世界に浸りきることはむずかしくはないか。漂流し、孤島生活をはじめた主人公ヤスシ・キムラが「書き記す」物語である本書の言葉が、わたしたちの知る池澤の言葉そのものであるからだ。池澤に匹敵する特異な流麗さで、ヤシ(という呼称を主人公は提案する)が文章を書いていることに、わたしなどはどうしても違和感を覚えた。

物語では、主人公の漂流から島での生活のおそらく最終段階までが、本人の手により極めて冷静に綿々とつづられる。島は無人島であるのだが、ある時大きな変化が訪れる。主人公はとまどい、そして受け入れる。それまで波音や雨風とともに受け入れてきたすべてのものと同じように。読者はヤシの一挙手一投足を、精霊の目、大いなる宇宙の目となって追うことになる。読後感さわやか、というより、正体不明のつむじ風が心に住みつき、それが何なのか確かめたくて、また最初から読んでみたくなる、そんな小説……。

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投稿日: 2009/2/21 投稿者: catherine
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投稿日: 2004/7/3 投稿者: "kazasu"
5つ星のうち 4.0 現代の漂流記
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