コーチングを用いる企業コンサルタントが書いた本なので、組織改革を根付かせるための法則や手法が細かに記されています。また、実際にコンサルティングをしている過程で見た実例や、聞かれた質問があり、これが良くありがちな内容なので、非常に問題が身近に感じられます。
社長や事業部長は毎年・毎期ごとに改革を訴え、仕組みや組織を変更します。しかし、その思いは全く社員に浸透せず、最終的に結果が出ないことを経験していませんか。それは、人と組織にはこびり付いた風土があるからです。著者はこれを物理学の慣性に例えています。一定の動きを持った物体はその動きを続けようとするのです。
では、人と組織の風土・慣性を変えて定着させるにはどうしたら効果的なのでしょう。表紙が物語っています。きっかけがあり、行動があり、結果があり、その結果は次のきっかけにフィードバックされるのです。ミクロ的には脳内ニューロン、マクロ的には人やチーム、部や支社でしょうか。これらも良い結果に対して正のフィードバックをかければ、より良い行動が生まれるきっかけが強化されていくのです。
この本は、この原理と正と負フィードバックのかけ方を的確に学ぶ良い教科書と言えるでしょう。ちなみに、正のフィードバックの重要なポイントには存在承認・行動承認・結果承認があります。詳細は是非本書をお読みください。