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変身 (新潮文庫)
 
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変身 (新潮文庫) [文庫]

フランツ カフカ , Franz Kafka , 高橋 義孝
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (104件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ある朝、気がかりな夢から目をさますと、自分が一匹の巨大な虫に変わっているのを発見する男グレーゴル・ザムザ。なぜ、こんな異常な事態になってしまったのか…。謎は究明されぬまま、ふだんと変わらない、ありふれた日常がすぎていく。事実のみを冷静につたえる、まるでレポートのような文体が読者に与えた衝撃は、様ざまな解釈を呼び起こした。海外文学最高傑作のひとつ。

登録情報

  • 文庫: 121ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1952/7/30)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4102071016
  • ISBN-13: 978-4102071014
  • 発売日: 1952/7/30
  • 商品の寸法: 15 x 10.4 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (104件のカスタマーレビュー)
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27 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 酷すぎる, 2009/10/26
レビュー対象商品: 変身 (新潮文庫) (文庫)
前々から読んでみたくて漸く手にしたのだが、救いがなく悲しい気持ちになった。
元々稼ぎ頭だったのに、いきなりある日虫になってしまい、今までどおり家族のことを大切に思っているのに家族からは巨大なおぞましい虫としてしか認識されなくなっていく。それが、時間とともにエスカレートしていく様がリアルに描かれている。最終的に命を落とすのも家族によってであり、現在働いて一家を養っている立場の人間として読むと何とも胸が痛む内容であった。
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81 人中、72人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 現実社会にたくさんいる毒虫, 2007/1/30
レビュー対象商品: 変身 (新潮文庫) (文庫)
カフカは、この作品が出版される際に、「表紙に毒虫の絵は描かないでくれ」と注文したという。

「毒虫」は、あくまで「疎外される者」の象徴である。
いつの時代、どの場所にも「毒虫」はいる。

社会的に疎外される者と、彼らを身内に抱える家族。
「家族だから」と庇護する気持ちと「邪魔だ」と疎んじる気持ちは、矛盾しているように見えるけど、きっとどちらも本心なのだろうと思う。

最後、グレーゴルがいなくなった後、リセットされたかのように晴れ晴れとした気持ちで、娘の将来に期待をよせるザムザ一家。
その未来には、「毒虫」の存在は欠片も残っていない。

この話は説明はなく、オチもない。
しかしだからこそ、その丸投げっぷりと残酷さは、ひどく現実的に思えてならない。
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40 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 強烈な印象, 2007/7/6
レビュー対象商品: 変身 (新潮文庫) (文庫)
 グレゴール・ザムザはある朝、一匹のばかでかい毒虫に変わっていた。家族の稼ぎ頭であった彼の変貌ぶりに、家族は当惑し嘆くばかりだった。母親は気絶してしまうほどだった。妹は始め兄に食事を差し入れるのだが、グレゴールは姿形ばかりか味覚までも変わってしまったようである。彼の大好きだったミルクが、今では嫌悪感を催す代物になってしまった。視力も虫の必要とする程度まで低下してくる。

 グレゴールが次第に「虫化」するにつれて、家族の態度もまた虫に対するものに変わってくる。毒虫が人目に触れるのを恐れる家族は、グレゴールを軟禁状態にする。だが、寂しさに耐えかねた彼はしばしば部屋の外に現れ、その姿を人目にさらす。父親からリンゴを投げつけられ背中についたままになって動く姿や、部屋に無理矢理押し込まれ背中から血を流したりする描写は痛々しい。しまいには、妹から「これを処分するしかないわ」という言葉がはき出されることになる。

 妹の論理はこうだ。「兄が人間ほどの思慮分別をまだ持っているのならば、家族に迷惑をかけまいと自分から家を出て行くはずだ」まもなくしてグレゴールは息を引きとる。グレゴール亡き後の家族は、家族の一員が亡くなったことを思わせないほど希望に満ちあふれている。家族の前途は明るい。まるでそんな余韻を残して終わっている。

 グレゴールを部屋の中に閉じこめたのは、そもそも家族である。にもかかわらず、妹は「これ」を「処分」することしか、家族が幸せになるために残された道はないと嘆く。これが、人間のエゴかもしれない。エゴは家族愛のあり方すらも変えてしまう。家族の一員、しかも稼ぎ頭を虫けらに変えてしまう。グレゴールを変身させたのはザムザ一家のエゴだったのか。

 それにしても、本書の与えるインパクトは強烈だった。朝、鏡で自分の姿がまだ人間であるのに安堵し、いつ飛んでくるかもしれないリンゴに怯えるようになるかもしれない。



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