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変調二人羽織 (光文社文庫)
 
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変調二人羽織 (光文社文庫) [文庫]

連城 三紀彦
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

東京の夜空に珍しく一羽の鶴が舞った夜、一人の落語家・伊呂八亭破鶴が殺された。舞台となった密室にいたのはいずれも破鶴に恨みを抱く関係者ばかり。捜査で続々と発覚する新事実。そして、衝撃の真相は―。伝説的探偵小説雑誌・幻影城の第三回新人賞を受賞した初期の傑作「変調二人羽織」を含む、読者を唸らせる連城ミステリー傑作五編を収録した永久保存版。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

連城 三紀彦
1948年愛知県生まれ。’78年「変調二人羽織」で幻影城新人賞受賞。’81年「戻り川心中」で日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。’84年には『宵待草夜情』で吉川英治文学新人賞を、『恋文』で直木賞を受賞した。ミステリー、恋愛、ホラーと作品は多彩。’96年には『隠れ菊』で柴田錬三郎賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 257ページ
  • 出版社: 光文社 (2010/1/13)
  • ISBN-10: 4334747140
  • ISBN-13: 978-4334747145
  • 発売日: 2010/1/13
  • 商品の寸法: 15.4 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 紫陽花 VINE™ メンバー
形式:文庫
作者のデビュー短編集である。連城三紀彦氏と言うと"花"を連想させる叙情的作家と思われがちだが、本作では趣向を凝らした本格ミステリで読者に挑んでいる。それもその筈、作者自身の言に依ると、ミステリを書き始めたキッカケは、父君の「ミステリはどれを読んでも犯人がすぐにわかってしまうので退屈だ」という言葉に啓発された由。本作の収録作は以下の通り。「変調二人羽織」、「ある東京の扉」、「六花の印」、「メビウスの環」、「依子の日記」。

タイトル作は、ある落語家の怪死事件を、現役の刑事が引退した若い刑事に語って聞かせるという形で話が進む。読者は、その語りの中で青年と共に事件の真相に迫っていく訳だが、実はその語りそのものに仕掛けがあるという凝った作品。そして、最後のページで描かれる鶴の姿に真相は読者から遠のいてしまう...。

「ある東京の扉」は売れない作家が売り込みのため、編集者の前で自作の構想を語って聞かせるという話だが、最後に待っているオチが楽しい。

「六花の印」は現在の犯罪を描いて、その推理者が祖父の過去の犯罪を改めて胸に刻むと言う、その後の叙情性を予感させる作品。

「メビウスの環」は夫婦間の愛憎を描いて、真相を追って行くと、読んでいる方も"メビウスの環"に陥ってしまいそうな佳品。

「依子の日記」は日記形式を用いた、いわゆる叙述トリックものなのだが、これも情緒性に溢れ読む者に新鮮さを与える。

冒頭に述べたような経緯でミステリを書き始めた作者だが、本作に対する父君の評価を聞く間を天は与えなかったようである。しかし、"新しいミステリ"を書こうとする意欲が結実した見事な短編集だと思う。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mutantmogura トップ1000レビュアー
形式:文庫
連城氏の表題作が「幻影城」誌に掲載されたときは、びっくりした。
ある種、泡坂テイストの新人作家の登場であり、これで泡坂テイストの作品が2倍読める、と喜んだものだった。
そんな氏のトリッキーな初期短編集である。
トリッキーというのは、もちろん、作品にしかけられたさまざまな仕掛けのことである。

もともと、マニアックな読者をターゲットとして書かれたものだけに、そのひねり具合にはものすごいものがある。
デビュー作よりも、2作目3作目が特徴的だ。
しかし、段々と泡坂テイストではなくなっていくのも、また確かなのである。
独自のカラーを持っている著者であるが、デビュー直後から、それは際だっていた。

大変バラエティに富んだ、楽しい短編集である。
けっしてハイヴロウなミステリばかりではない。
その懐の深さもまた、れも連城テイストというものである。
一方で「戻り川心中」のような作品があって、そして「二人羽織」なのだ。
本書は、泡坂より少し硬質な文章と、独特のリズム感を持った、職人気質のミステリ作家の、珠玉の短編集である。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
いずれの作品も二重三重の仕掛けが施され、
読者をあっと言わせようとする著者の意気込みが伝わってくる。

意欲的な作品ばかりだが、その後の「戻り川心中」などに比べると、
展開に無理があるのでは?との感覚が拭えない。読んでいて胸に
ストンと落ちる感覚が得られないというのか。

とはいえ、駄作は一つもない。
著者の誠実な創作活動の原点を感じとることができる。
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