青島幸男の革新自由連合からの身勝手な分裂を契機に袂を分ったかつての同誌矢崎泰久が描く「暴露本」。矢崎の怒りにはもっともなところも多々あるが、「坊主憎けりゃ袈裟まで…」という感じで、読んでいてウンザリする。
タレント議員は青島以前にもいたけれども、革新自由連合そして第二院クラブは、70年代後半の革新勢力の退潮期に、議会での「穴」をタレント達の知名度で埋めるという形で登場してきた。そして、何の意義を果たすこともなく衰退し、今や、タレント議員をもっとも擁するのは自由民主党になってしまった。現在の日本のようにタレントあるいは「タレント的」議員が大量に進出している国は、欧米と比べると珍しい。それは、社会的な勢力=運動と議会との関係が希薄になり、ポピュラーな世論にのみ議会が依拠しているという状況を表わしているともいえる。そうした議会の「形骸化」の動きは、保守勢力よりも革新勢力に方に早く現われていたと言うことを、この革新自由連合の経験は示している。そうした形骸化の趨勢に根本から抗わなかったという点において、青島も矢崎も同罪ではなかっただろうか。そうした深刻な自己総括無き暴露本。