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「在日」の存在とその経緯、現状に全く触れていないという人にも、そうでない人にも
大きな意味と説得力を持つ一冊になるという確信のもと、激しくオススメ致します。
日本が行った植民地支配は 余りにも簡単に個々人の人生を翻弄し、
「戦後」60年もたった今も その人の暮らしを浸食し尊厳を蹂躙し続けている。
その現実の中で彼女たちが生きているうちに、少しでも深く「声を刻み」、自分自身にも政府にも その叫びを突きつけていかなければ…。
そうしなければ朝鮮民族(勿論そうでない人々も!)という途方もなく大勢の一人一人を苦しめ、殺してきたことが「無かったこと」にされてしまう。
生きている人間の存在自体を 暴力と時間に任せて消し去ろうとしている社会で、私自身どう生きるのかということを改めて考えさせられました。
特筆したいことは、著者の想いや体験が率直に書かれているということです。
さりげないけれど丁寧な描写が、その空間にいる彼という存在を想像させ、それが突き刺さるようなリアリティーとなり…。
「今」という歴史の更新地点での、その胸中の告白には強く 心打たれます。
世界の誰もがその人の胸の内を覗こうと思いもせず、足早に通り過ぎたとしても 本人は知っている。
そのことに気づく人がいる。その人の人生に触れる人がいる…。
これは、日本社会に生きる自分自身に突きつけられる二重の記憶、その記録です。
いつの日か、こんな仕事ができるような人間になりたいと我が身もわきまえずに心底思いました。
写真も装丁も繊細なのに力強く ハルモニたちの命そのものであるかのような潔い美しさがあり、
これが氷山の一角にすぎないとしても、その一角に氷山のあまりの巨大さを痛感させられる 素晴らしい一冊です。
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