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日本語ブームの火つけ役となった一大ベストセラーの続編。今回もジャンルを超えて個性豊かなことばたちが集い、存分に楽しませてくれる。「問われて名乗るもおこがましいが」(河竹黙阿弥「白波五人男」)「イヤサお富、久し振りだなあ」(同「与話情浮名横櫛」)といった歌舞伎の名ぜりふ。「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」(宮沢賢治)、「汚れつちまつた悲しみに」(中原中也)のような近代詩。落語や講談。わらべ歌やいろは歌に、「無花果 人参 山椒に 椎茸」「ちゅう、ちゅう、たこ、かい、な」をはじめとする数え歌。俳句や連歌、短歌。蓮如、良寛、柳生宗矩など、その道の達人が残したことば。かと思うと、祝詞や寅さんの口上まで収められている。よくもこれだけ集めたものだ。しばしば見過ごされがちだが、著者の収集力はもっと評価されていい。選別もまた、1つの才能である。選ぶものの鑑識眼と守備範囲の広さが問われる作業だからだ。
前著と比べて目につくのは、「山のあなたの空遠く 『幸』住むと人のいふ」(カール・ブッセ 上田敏訳「山のあなた」)「秋の日の ヴィオロンの ためいきの」(ヴェルレーヌ 上田訳「落葉」)といった訳詩や翻訳文が大幅に加えられていることだ。翻訳とは、もともと、ことばとことばのぶつかりあいなのだから、研ぎ澄まされた日本語が生まれるのは、むしろ当然だろう。次の機会にはすぐれた翻訳文をもっと紹介してほしいものだ。
また、「牡丹燈籠」など、おそろしい話ばかりを集めた章もおもしろい趣向といえる。テレビなどでは心霊話が相変わらずの人気だが、力強い日本語だからこそ、より怖い。考えてみれば、「怖い話」こそ、身近な語り物の代表なのだ。この本を片手に、家族が怪談などに興じるようになれば、著者も本望だろう。語られることばが豊かであるということは、人と人との結びつきもまた、豊かであるということかもしれない。生き生きした日本語の数々を見ているうちに、ふとそんな感慨にとゐ
出版社/著者からの内容紹介
もっと読みたいという圧倒的要望に応えて編まれた朗誦・暗誦のためのテキスト続篇。名文名句を朗誦することで心身が鍛えられる!
内容(「BOOK」データベースより)
前作『声に出して読みたい日本語』は暗誦・朗誦の大切さを身体論の視点からあらためて主張し、多くの読者の共感を呼んだ。今回ふたたび歌舞伎、口上、落語から古典、漢詩、近代詩まで前回、収載できなかった名文名句、リクエストの多かった作品などを含めて、読み上げて心地よい文章、含蓄の深い言葉などをさらに広い領域から集めて贈る。著者による簡潔で機知に富んだ解説が面白い決定版テキスト第二巻。
内容(「MARC」データベースより)
ベストセラーとなった前書の続編。朗誦したい日本語はまだ沢山ある、もっと読みたいという圧倒的な要望に応え、正編に入っていない、名文・名句を収録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
斎藤 孝
1960年、静岡生まれ。東京大学法学部卒。同大学教育学研究科博士課程をへて、現在明治大学文学部助教授。専攻は教育学、身体論。『身体感覚を取り戻す』(新潮学芸賞)など。前作『声に出して読みたい日本語』がベストセラーとなり、以後『三色ボールペンで読む日本語』『理想の国語教科書』『人間劇場』などを次々に刊行して教育問題に新鮮な問題提起を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1960年、静岡生まれ。東京大学法学部卒。同大学教育学研究科博士課程をへて、現在明治大学文学部助教授。専攻は教育学、身体論。『身体感覚を取り戻す』(新潮学芸賞)など。前作『声に出して読みたい日本語』がベストセラーとなり、以後『三色ボールペンで読む日本語』『理想の国語教科書』『人間劇場』などを次々に刊行して教育問題に新鮮な問題提起を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)