前著と比べて目につくのは、「山のあなたの空遠く 『幸』住むと人のいふ」(カール・ブッセ 上田敏訳「山のあなた」)「秋の日の ヴィオロンの ためいきの」(ヴェルレーヌ 上田訳「落葉」)といった訳詩や翻訳文が大幅に加えられていることだ。翻訳とは、もともと、ことばとことばのぶつかりあいなのだから、研ぎ澄まされた日本語が生まれるのは、むしろ当然だろう。次の機会にはすぐれた翻訳文をもっと紹介してほしいものだ。
また、「牡丹燈籠」など、おそろしい話ばかりを集めた章もおもしろい趣向といえる。テレビなどでは心霊話が相変わらずの人気だが、力強い日本語だからこそ、より怖い。考えてみれば、「怖い話」こそ、身近な語り物の代表なのだ。この本を片手に、家族が怪談などに興じるようになれば、著者も本望だろう。語られることばが豊かであるということは、人と人との結びつきもまた、豊かであるということかもしれない。生き生きした日本語の数々を見ているうちに、ふとそんな感慨にとゐ
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11 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
CDつけて,
レビュー対象商品: 声に出して読みたい日本語 2 (単行本(ソフトカバー))
やっと蝉丸「これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関」を取り上げてくれましたか。百人一首には口調のよい和歌がもっとたくさんあると思うのですが。 読者も自分なりのアンソロジーを作ってみると面白いでしょうね。 著作権の問題があるのかもしれないが、落語家・歌舞伎役者・謡曲師などプロの口演や謡いをCDで付けてくれたらいいと思う。小沢昭一の口上なんか聞いてみたいものだ。思い入れ過多の俳優の朗読は勘弁。 論語(?)とか古事記(?)などにも、古来の読み方を伝承している流派だか家元だかがあるようなことを読んだ覚えがあるのだが、そんなのも聞きたい。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
定番になってほしい,
By あにも (横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 声に出して読みたい日本語 2 (単行本(ソフトカバー))
日本語を声に出す。単純なことだが楽しい。 声に出すからこそ感じる、 名文のリズム。 そんな基本を気づかせてくれる本書。 リズムごと身につけてしまいたい。
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
子どもと音読,
By まりん (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 声に出して読みたい日本語 2 (単行本(ソフトカバー))
個人的に大好きな「私の耳は貝のから」(耳:コクトー)と、「山のあなたの空遠く」(山のあなた:カール・ブッセ)が収められていたので購入しました。 子どもと音読するのにぴったりです。 (なお、この編者の本には、子ども向け音読シリーズもあります) 最終章「肝を冷やす」は、怖がると思うので読ませるのはまだまだ先ですが 美しい日本語をリズムよく読んでいくのは気持ちのよいものです。 そもそも本書のねらいは、日本語離れしてしまった人々に、 日本語の美しさを再認識してほしいということだと思います。 身近に子どもがいなくても、是非、抑揚をつけて読んでみて欲しいです。
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